【 厚生労働省 】社会保障制度改革 年末までに工程表を策定

自民党と日本維新の会が、社会保障制度改革の骨子で合意した。70歳以上の高齢者医療費の窓口負担について、現役世代と同じ3割負担などになる対象年齢の引き上げや所得基準の見直しに向け、改革工程表を12月末までに策定する方針が盛り込まれた。

 維新が強く主張した「原則3割とする」との文言は自民党の難色で記載が見送られた。高齢者の負担増に直結する改革だけに、具体化に向けた政府・与党内の議論は難航必至だ。

 現行制度では、窓口負担は現役世代で3割、70~74歳で2割、75歳以上で1割が原則。70歳以上で現役並み所得なら3割、75歳以上では一定以上の所得で2割負担となる。これに対し、骨子には低所得者への必要な受診の確保を前提に「原則3割となっている現役世代との間で、年齢によらない公平な応能負担実現の観点から見直す」と明記された。

 維新は70歳以上の高齢者の窓口負担について、「高齢化がピークを迎える2040年までに15年程度かけて段階的に3割負担へ引き上げるべき」(幹部)と主張している。これに対し、自民党内には「選挙への悪影響が大き過ぎる」(ベテラン議員)と、一律3割負担にすることを強く懸念する。

 厚生労働省は折衷案として「1.5割」「2.5割」というふうに窓口負担を柔軟に設定する案を水面下で描いている。しかし、同省幹部は「自民党なら理解を得られるかもしれないが、現状だと維新がこの案を了承するとは思えない」と明かした。

 また骨子には、高額療養費制度のうち、70歳以上の外来医療費を軽減する「外来特例」を見直すことも明記された。8月からの制度改正後は、課税所得のある年収370万円までの人なら、月額は2万2000円、年間でも21万6000円でそれ以上の負担はない。

 維新はこの仕組みを「上限に達したら外来に通い放題だ」と批判し、廃止を主張。自民党内にも対象年齢を75歳に引き上げるべきとの意見が出ている。

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