LINEは1月22日、LINE BRAINのAI技術をNAVER Business Platformに提供し、同社において「LINE BRAIN CHATBOT」「LINE BRAIN OCR」のSaaS提供を開始した。なお、これらのサービスはLINEのAIソリューション事業「LINE BRAIN」の公式のウェブページを通じて、申し込みできる。

同社では、AI技術を外部企業に向けて提供するサービスとしてAIソリューション事業「LINE BRAIN」を昨年7月から開始し、チャットボット技術、文字認識技術、音声認識技術などの提供しており、最近ではAI電話応対サービス「LINE AiCall」の実証実験を実店舗で開始、LINE DEVELOPER DAY 2019での顔認証受付実施をはじめ、技術の提供に加え実用化に向けた実験・開発を進めている。

LINE BRAIN CHATBOTは、最新の機械学習アルゴリズムと自然言語処理技術に基づく対話エンジンのAIチャットボット。エンジンは日本語のほかに英語、韓国語に強みを持ち、多言語に対応し、LINE公式アカウントの最新のメッセージ形式に対応するほか、LINE PayなどLINEサービスとの連携がスムーズに行えるという。

また、チャットボットを作成するツール(チャットボットビルダー)は、プログラミングなどの専門知識がなくてもシナリオや設定操作を可能とし、高い精度、機能拡張の自由度を保ちながら、安価に利用開始できる製品と位置付けている。同サービスでは、無料で利用できる「Trialプラン」、月5万円の基本利用料で利用できる「Commercialプラン」、制限なしの「Enterpriseプラン」を用意している。

  • LINE BRAIN CHATBOTのプラン詳細

    LINE BRAIN CHATBOTのプラン詳細

LINE BRAIN OCRは読取項目の指定が可能(設定ツール提供有、API連携有)な「Template」、テキスト抽出のみ/読取項目の指定不可(設定ツール提供無、API連携のみ)の「General」の2つのサービスタイプを有し、横書きや縦書きだけでなく、丸く湾曲して書かれた文字や傾いた文字などの悪条件下での読み取り、多言語の認識、専門用語の認識などができるほか、フォーマットが決まっている書類に加え、あらゆるスタイルの書類を正しくテキスト化できるという。

  • Templateのプラン詳細

    Templateのプラン詳細

  • Generalのプラン詳細

    Generalのプラン詳細

また、LINE BRAIN OCRとほかのAI技術を組み合わせた「ekycサービス(仮称)」で、LINE公式アカウント上で会話をしながら、身分証画像と自撮り画像を送るだけで自動判別し、オンライン本人確認(ekyc)などを可能とし、手続き時間の短縮・コストダウン・審査品質の安定が期待できるという。