東芝と東芝エネルギーシステムズ(ESS)は10月29日、ドローンを活用したプラント施設や高所設備の効率的・高精度な点検技術を開発したことを発表した。

  • ドローンを活用した点検サービスの概要

    ドローンを活用した点検サービスの概要

この技術では、まず東芝プラントシステムの3Dレーザ計測技術を用いて対象施設の形状を計測し、サイバー空間上に施設の形状を三次元に再現。次に東芝の生産シミュレーション技術を活用し、施設を撮影するためのドローンの最適な飛行ルートをサイバー空間上で生成する。

その後、この飛行ルートに従ってドローンが自律飛行してフィジカル空間上で施設を撮影し、サイバー空間上に施設をより三次元で再構成するという。ドローンが撮影した画像に画像解析技術によって錆などを検出し、劣化箇所を特定することができるという。

これにより、作業員が簡単に立ち入れない所や、足場を組まなければいけない高所の点検作業を容易に行うことが可能。定期的に点検することで経時変化を把握することができ、将来の劣化予測につなげることも期待できるとしている。

東芝およびESSは、シグマパワー有明が運営する福岡県大牟田市の三川発電所のボイラー施設(一部休止中の設備を含む)にて同技術の実証実験を行い、プラント施設の3Dイメージの構築を含む一連の作業工程と、構造物の錆などが適切に検出できることを確認したということだ。

同技術は、11月7日〜8日にグランドニッコー東京 台場で開催される「OPEN INNOVATION FAIR 2019」に展示される。

 

ドローンを活用した点検ソリューション