QEMUプロジェクトは4月24日(米国時間)、「QEMU version 4.0.0 released - QEMU」において、QEMUの最新版となる「QEMU 4.0.0」の公開を伝えた。QEMUはオープンソース・ソフトウェアとして開発されているプロセッサ・エミュレータおよび仮想化環境。
このバージョンには220名の開発者から3100を超えるコミットが行われているという。QEMU 4.0.0の主な変更点は次のとおり。
- ARMv8+エクステンション: SB、PredInv、HPD、LOR、FHM、AA32HPD、PAuth、JSConv、CondM、FRINT、BTI対応
- MuscaおよびMPS2開発ボード向けエミュレーションサポート
- ARM PMUエミュレーションの改善
- MIPSマルチスレッドTCGエミュレーションをサポート
- MIPS I7200 I6500 CPUサポート追加
- x86 HAXアクセラレータサポート追加(LinuxおよびNetBSD)
- x86 PCIeルートポート速度をPCIe 4.0で提供される最大リンク速度(16GT/s)および幅(x32)にデフォルトで最適化されるように変更
- x86 -kernelオプションでXen PVHイメージを起動できるように変更
- SpiceクライアントGUIを起動または設定するための-display spice-appオプションの導入
- virtio-blkにおけるDISCARDとWRITE_ZEROESをサポート
QEMUは仮想環境として利用できるほか、ホストとは異なるアーキテクチャ向けにビルドされたオペレーティングやソフトウェアを実行したり、異なるアーキテクチャ向けのパッケージを開発したりといった用途などにも利用されている。