アクセンチュアは4月22日、福島県会津若松市に展開するアクセンチュア・イノベーションセンター福島を同日に市内にオープンしたICTオフィスビル「スマートシティAiCT(アイクト)」に移転し、先端テクノロジーを国内外に発信する拠点を拡張すると発表した。

  • アクセンチュア・イノベーションセンター福島

    アクセンチュア・イノベーションセンター福島

同社は2011年8月に会津若松市内にアクセンチュア・イノベーションセンター福島を開設し、会津若松市、会津大学と産業振興と雇用創出を軸とした復興計画の策定や、魅力のある地域づくりのためのスマートシティ計画、地方創生総合計画など、同市の政策立案を支援してきた。

今回、新たに拡充する同センターを介して、スマートシティAiCTに入居する企業や地元企業、国内外の有力企業と協働しながら、会津地域を舞台としてAI(人工知能)、アナリティクス、IoT(モノのインターネット)などといった先端技術を活用したサービスの実証実験を誘致・推進し、その結果を全国へ発信していく。

同センターでは、首都圏の拠点からの一部機能移転や、データサイエンティストやシステムエンジニアをはじめとした次世代高度人材の配置を進めるほか、地元教育機関の卒業生やU・I・Jターン人材の採用強化、世界で蓄積してきた最新のデジタルサービスの導入事例や開発手法などとのさらに緊密な連携を図り、高付加価値なICTサービスを会津から全国へ提供するとともに、地元企業などとのエコシステムをさらに強化することで、合計250人超の体制を整備する。

また、先端デジタル技術の実証フィールドとして位置づけ、さまざまな人材の交流や育成、地域経済活性化に向けた取り組みを推進する拠点として発展させていく。全国各地のそれぞれ特色ある拠点と連携しつつ、リモートワークをはじめとした多様かつ柔軟な働き方やコラボレーションツールなどのテクノロジーの導入・充実を図り、会津地域における優れた人材、若者の定着にも貢献する方針だ。

さらに、デジタルコミュニケーションプラットフォームを活用し、会津若松市が目指す市民と行政のコミュニケーション率向上を実現するため、2015年12月にサービスを開始し、同市民向け地域情報プラットフォーム「会津若松+(プラス)」は、市民が提供する属性情報に合わせて、パーソナライズされた「10分圏内の生活情報」が手に入るサービスとして、市民の20%に利用されている。この仕組みはデジタル・コミュニケーション・プラットフォームとして標準化され、2019年4月には奈良県橿原市でも「かしはら+(プラス)」として本格運用が開始されている。