TOP500は1月27日(米国時間)、「11/2018 Highlights|TOP500 Supercomputer Sites」において、2018年11月のスパコンランキング「TOP 500」の注目点を伝えた。米国のスーパーコンピュータが1位と2位に、中国のスーパーコンピュータが3位と4位に、スイスのスーパーコンピュータが5位にランクインした。

TOP500が「ハイライト」として挙げているのは次の6点。

  • IBMが開発したSummitがHPLベンチマークで143.5 Pflop/sを記録して1位を獲得。Summitには4,356個のノードがあり、それぞれに22コアのPower9 CPUが2個、NVIDIA Tesla V100 GPU (80ストリーミングマルチプロセッサ)が6個搭載されている。ノード間はMellanoxのデュアルレールEDR InfiniBandネットワークで結線
  • ローレンスリバモア国立研究所のSierraが94.6Pflop/sを記録して2位を獲得。Sierraには4,320個のノードがあり、それぞれにPower9 CPU 2個とNVIDIA Tesla V100 GPU 4個を搭載
  • 中国の並列計算機技術研究センター(NRCPC)によって開発された神威・太湖之光が93Pflop/sを記録して3位を獲得
  • 中国の国防技術大学(NUDT)によって開発された天河二号が61.4PFlop/sを記録して4位を獲得
  • スイス国立スーパーコンピューティングセンター(CSCS)のCray XC50が5位を獲得
  • SuperMucが新しくランキングに登場。既存のSuperMuc系システムがパフォーマンスを向上
  • 2018年11月 国別システムシェア - 資料: TOP500提供

    2018年11月 国別システムシェア - 資料: TOP500

  • 2018年11月 国別パフォーマンスシェア - 資料: TOP500提供

    2018年11月 国別パフォーマンスシェア - 資料: TOP500

TOP500では中国が強い存在感を示している一方、これまで上位を占めてきた米国は相対的に存在感を減らしている。日本からは産業技術総合研究所のAI橋渡しクラウド(AI Bridging Cloud Infrastructure; ABCI)が7位に入った。