GMOあおぞらネット銀行は1月15日、銀行機能を細分化し、外部連携を可能とするAPIの公開(オープンAPI)を順次進め、これらオープンAPIの提供に合わせて開発者向けのポータルサイトを公開した。

今回、同社が公開する銀行APIを顧客のサービスなどに組み込み、自社利用やユーザー提供することにより、顧客のビジネスに貢献できることに加え、国の掲げるキャッシュレス化の一助となるべく、銀行APIを無償で順次提供していく予定だ。

  • API開発者ポータルのイメージ

    API開発者ポータルのイメージ

まずは1月15日から顧客の口座残高や入出金明細といった参照系APIの公開を、4月には口座の振込や振替など更新系APIの公開を予定している。接続を希望する顧客のビジネスにマッチしたAPIを提供するため、APIの利用用途を大きく「パブリックアクセス」と「プライベートアクセス」2つに分けて準備している。

パブリックアクセスは、サービス提供企業が当該サービスを利用する顧客の口座に対して、APIによるアクセスを行う場合(オープンAPI)に利用できるという。例えば、電子決済等代行業者としてAPIを利用するケースとして会計システムや家計簿アプリなどを提供する事業者の利用を想定している。

プライベートアクセスは、顧客のシステムから顧客自身の口座に対してAPIによりアクセスを行う場合に利用する。例えば、多数の入金が発生するサービスを運営している事業者が「振込入金口座API」と「入出金API」を利用してシステムを構築することで、取引先への請求処理や入金照合を自動化することが可能になるという。

  • 顧客の利用方法に応じたアクセス方法のイメージ

    顧客の利用方法に応じたアクセス方法のイメージ

一方、ポータルサイトは同社が公開する各種APIの仕様や開発テスト環境、利用者登録、API利用のための審査窓口の機能などを備えている。同社の公開する銀行APIを利用するためには、ポータルサイトから登録が必要となり、公開予定の各種APIの仕様や開発テスト環境(サンドボックス)を備え、開発者にとって開発しやすい環境を用意。

また、銀行APIを利用する接続事業者自身および接続事業者の顧客の安全を守るため、登録後に必要事項を提出し、審査を行う。

なお、銀行APIの利用を決定している企業・サービスはfreeeの「クラウド会計ソフト freee」、マネーツリーの個人資産管理アプリ「Moneytree」、金融インフラプラットフォーム「MT LINK」、マネーフォワードの自動家計簿・資産管理サービス「マネーフォワード ME」、ビジネス向けクラウドサービス「マネーフォワード クラウドシリーズ」となる。