デジタル・アドバタイジング・コンソーシアム（以下、DAC）は1月10日、プラットフォーム・ワン（以下、P1）および博報堂DYメディアパートナーズと共同で、テレビCM効果を最大化するソリューション「Atma」のテレビ視聴ログを用いた広告配信メニュー「AtmaアクチュアルTV視聴ターゲティング」を開発し、、P1が提供するDSP「MarketOne」を通じて提供を開始すると発表した。

生活者のメディア接触行動が多様化したことに伴い、企業はメディアを横断した統合マーケティングを重要視する考えを強めている。特に、多くの生活者へメッセージを届けることができる「テレビ広告」と、細かなターゲティング配信が可能な「デジタル広告」を組み合わせることでの相乗効果や、デジタルを活用することでテレビ広告の効果を可視化するソリューションの実現が求められているという。

これを受けて博報堂DYメディアパートナーズは2017年9月、インターネットに結線されたテレビから取得可能なテレビ実視聴ログデータを活用し、テレビCM効果を最大化するソリューション「Atma」を開発。一方のDACは、テレビ音声をもとに番組関連情報や広告をインタラクティブに配信するサービスへの活用に向け、テレビに連動したデジタルコンテンツ配信システムに関する特許を2018年6月に取得している。

そして3社は今回、「AtmaアクチュアルTV視聴ターゲティング」の共同開発に至った。同サービスは、Atmaの全国250万台におよぶテレビ実視聴ログデータを、DACのDMP「AudienceOne」に連携することで広告配信可能なデータへと変換し、「MarketOne」経由での広告配信を実現するというもの。

  • 「AtmaアクチュアルTV視聴ターゲティング」イメージ

広告会社や広告主は、地上波リアルタイム放送や地上波タイムシフト放送、BSリアルタイム放送において、テレビ視聴習慣に合わせた出稿パターンや、「スポーツ番組」「ドラマ」などの番組カテゴリー、視聴頻度などさまざまなセグメント項目と広告の配信エリアなどを「MarketOne」の管理画面上から任意に選定し、広告配信に活用することができる。

さらに「AudienceOne」が保有する属性データや興味関心データなどと掛け合わせることで、コミュニケーションターゲットへのより精緻なアプローチが可能となる。