株式会社RPA NEXT 代表取締役 小林隆洋氏

「自宅をオフィスと兼用していたのですが、社員数が増え手狭になったことから、新たなオフィスを探していました。幾つか物件を見て回り、ほぼ決めていたのですが、そのタイミングでWeWorkを紹介され、悩んだ末WeWorkを選びました」(小林氏)

ほぼ入居先を決めていたのにも関わらず、土壇場でWeWorkの入居を決めた理由について、スタートアップ企業ならではの考えがあったと話す。

「WeWorkのブランドとしての価値を強く感じました。弊社はまだ立ち上げたばかりですが、実際お付き合いしている企業は大手のお客様が多く、弊社に状況を見に来られるケースがあります。その際、雑居ビルの小さな会議室をオフィスとして構えているのと、都内の一等地で、管理体制がしっかりし整い、コンシェルジュまで付いたWeWorkに入居しているのでは、全く印象は違います。WeWorkのブランド価値と相まって、WeWorkへ入居している、というだけで弊社の価値や信用も高まるのではないかと感じました。分かりやすく言うと、ここの賃金を払えるたけの利益を上げているのだ、と一瞬で伝わるのも良いですね」(小林氏)

高額だと言われる利用料金

「月のコストで考えると高額だとは思いましたが、自社の3カ年計画と照らし合わせた時に、恐らくまた1~2年経てば社員数も増え、またオフィスが手狭になるだろう。その度に移転を繰り返しては結果的に設備投資として高くつくと思いました。それであれば、フレキシブルに席数を増減できるWeWorkにオフィスを構えた方が使い勝手がいいと判断しました」(小林氏)

小林氏の言う通り、立ち上げたばかりのスタートアップ企業からすれば、柔軟に座席を増減可能な点や契約したその日から仕事を開始できるそのスピード感はWeWorkの魅力だろう。また「丸の内」という場所の良さも選んだポイントになったと小林氏は振り返る。

「丸の内の駅近にオフィスがあるというのも魅力でした。同じ場所に同じクオリティのファシリティを自社で用意するのは難しいので、この立地でこのクオリティ、さらに入居者同士のコミュニティまであると思えば、コストに見合った内容だとも思いました」(小林氏)

WeWorkで生まれる他社との関わり合い

コミュニティや内装の部分だけでないWeWorkの魅力を話した小林氏だが、もちろん他社との関わり合いももちろん生まれていると話す。

「あまり積極的に出会いを求めて活動している訳ではないですが、それでも、入居数カ月で200人は知り合いが出来たと思います。9Fのオープンスペースで打ち合わせをしている際に、隣のテーブルの企業さんがパッと会話に入ってきて、そこで繋がりが生まれたり、イベントで声をかけられたり、繋がり方は様々ですが、基本的にオープンな人が多いので自然と人脈が作られている感じです。事業創造に至ったという話はまだ生まれていませんが、Webの制作をWeWork内で出会った企業へ依頼するなどの関係性はあります」(小林氏)

  • WeWork内で知り合った他企業の方と打ち合わせ

まず友人感覚でのコミュニケーションが始まり、ある程度の信頼関係を築いたタイミングで、改めて仕事の話になるケースが多いそう。その信頼関係をベースにビジネスの話をするため、お互いの希望を聞き入れやすく、直接会って会話できるため、打ち合わせなどもスムーズに進む。人手が十分に確保できていないスタートアップ企業にとっては、WeWork内で仕事を依頼し合えるのは有難い話なのだろう。

  • WeWork内のイベント「皇居ラン」に参加されていると話した小林氏

「社員からの満足度も非常に高いですし、当面WeWorkでお世話になる予定です。話題のオフィスで働けるというのは社員のモチベーション向上にも繋がっているようですし、採用活動を行う際などにもプラスの要因になると思っています」(小林氏)

  • 社員間の打ち合わせをオープンスペースで実施することも

リアル版SNSと称されるWeWork。そこでは本当に数多くの出会いが生まれているようだ。企業規模や業種・業態を超え、これまで交わることのなかった人達が繋がり、新たな価値が創造されていく。まさにこうした場で新たなサービスが生み出されていくのだと、2社の話から感じられた。今後「WeWork」から生まれるイノベーションにぜひ注目したい。