iOS 9の改良は小粒?

Watch OSに比べると、「iOS 9」といわれる次期バージョンの改良やスポットライトの浴び方はやや小ぶりに収まるかもしれない。後述のOS Xとともに「安定性重視のアップデート」が優先されるといわれており、過去2~3年ほどの「最近のAppleはソフトウェアの品質が顕著に落ちている」と指摘されたことの反省を活かしているといえる。

iOS 9では公共交通の乗り換え案内機能が追加されるといわれているが、おそらく日本がサービス地域に含まれる可能性が低く、実際にApple Mapsを利用する国内ユーザー比率もそれほど高くないと予想されることからも、しばらくはそれほど重要な機能にはならないと考えていい。むしろiPad向けに提供が行われるという「画面分割機能」や「マルチユーザーログイン機能」のほうが注目かもしれない

その他の新機能としては、「Rootless」の名称で呼ばれる「管理者」のような特権ユーザーであってもアクセス制限を施して、いわゆる「Root」権限を例外なく排除する文字通り「Rootless」な仕組みのほか、バックグランド同期を強化したiCloud Drive、信頼済みのWi-Fi接続のみを許可してスニフィング行為を防止するTrusted Wi-Fiなど、セキュリティ系の機能追加が検討されているようだ。このほか、旧型のデバイスであっても最新OSが快適に動くよう最適化が行われ、さらにGoogle Nowライクな機能強化も模索されるなど、Androidを意識した機能追加も行われるようだ。