Apple Payは対象国を追加へ

そして今回、初となるApple Payの米国外への展開が発表されるといわれている。1つは英Telegraphが報じている英国でのローンチで、もう1つがカナダでのローンチだ

簡単な操作で決済が可能なApple Pay。現在は米国で提供され日本は未対応

おそらく、どちらについてもWWDCでのローンチが報告される可能性が比較的高いと考えられる。理由としては、すでにAppleとの契約交渉が何度か報じられているほか、両国ともに「NFCによる決済インフラ」が比較的発達した国であり、導入障壁が比較的低いと考えられるからだ。

欧州の他の国もそう遠くないタイミングでの提供開始が発表される可能性が高いが、一方でインフラ展開の国による差異が大きく、例えばポーランドのような東欧国家では比較的利用が進んでいるものの、西欧のドイツやフランスではそれほど利用が進んでいないなど、明確に差が分かれる。

また、アジアでのローンチは「中国」が有力だといわれるが、交渉の話が進んでいると聞かれる一方、実際にどのタイミングで提供が行われるかは未知数だ。筆者が複数の情報筋から聞いたところ、もともとアジア地域でのApple Pay提供は「中国」と「日本」の優先順位が高かったといわれるが、日本ではPayPassやpayWaveのインフラ整備が進んでいないという現状を顧みて、日本の代わりに「オーストラリア」をローンチ対象国として優先順位を上げたといわれている。オーストラリアはアジア・オセアニア諸国でもNFC決済インフラが最も発展している国の1つであり、その意味で同国が選ばれるのは自然な流れだともいえる。