ケースの材質は3種類。スポーツエディションはアルミニウム、通常モデルはステンレススチール、そしてWatchエディションは18金が用いられている。スポーツエディションのみがつや消し加工となっており、ステンレスと18金の前面にはサファイアガラスが採用される。

画像左からWatch、Watchスポーツ、Watchエディション

この時点で、中身は同じながらサイズ・エディションで6種類の組み合わせ。そしてさらにバンドは、シリコン、レザー、メタルで各種のデザインと色が選べる。

販売形態について

Apple Watchは身につけるデバイスであるため、「フィッティング」がとても重要になる。正しい装着は、Apple Watchを快適に使用するだけでなく、正確に心拍センサーのデータを取る上でも意味がある。加えて、ファッションの一部であることもまた、他のApple製品と異なる。

Apple Storeはこの腕時計型デバイスの発売に合わせて、オペレーションを変えるとの話も出ているが、iPhoneの時のように、店舗前に大行列を作って販売するという状態は、好ましくないかもしれない。

なぜなら、例えば50万円を超えるとも言われるWatch Editionを購入する人が、行列に加わることは考えにくく、Appleの顧客満足度を著しく下げるからだ。

Appleがこのフィッティングの体験をApple Storeで展開するにはどうすれば良いか。Appleで小売・オンラインを担当する上級副社長で、バーバリーの元CEOだったAngela Ahrendts氏が、どのような方法を考えるのか、とても楽しみだ。

個人的には、「パーソナルピックアップ」が、納得のいく答えかもしれないと思っている。このサービスはオンラインのApple Storeで製品を購入し、配送ではなく近所の在庫があるApple Storeの実店舗に受け取りに行く、という仕組みだ。

iPad mini Retinaディスプレイモデルを出張先のラスベガスで受け取ったときも、iPhone 6 Plus 64GBモデルを地元のバークレー、サンフランシスコ、エメリービルで血眼になって毎日探したときも、このパーソナルピックアップを利用した。パーソナルピックアップは、その場まで行かなければならないが、当日受け取れるだけでなく、必要であればセットアップのサポートをその場でしてくれる。

Apple Watchについては、当初パーソナルピックアップのみで販売し、丁寧にフィッティングを行って、初期の顧客の高い満足度を引き出すという工夫がなされるとすれば、他のウェアラブルデバイスのブランドや製品に対してアドバンテージを確保できるのではないだろうか。