日本で唯一の総合的デザイン評価・ 推奨の仕組みである「グッドデザイン賞」の受賞作品が発表され、それら全てが展示される「グッドデザインエキシビション2013[G展]」が東京ミッドタウンにて11月4日まで開催されている。

本レポートでは、11月7日に発表される「グッドデザイン大賞」候補の10件と、審査委員から高い評価を得た作品である「グッドデザイン・ベスト100」の中から、デザイナーである筆者が「これは」と感じたものをいくつか紹介してみたい。

メイン会場は東京ミッドタウン・ホール、グッドデザイン大賞候補や「グッドデザイン・ベスト100」はここに展示されている

グッドデザイン賞は1957年に創設されたもので、日本デザイン振興会の主催で行われ、工業製品からビジネスモデルやイベント活動など幅広い領域を対象としてこれまで4万件以上が受賞をしている賞である。2013年度は3,400件の審査対象の中から、のべ66名の審査委員による審査の結果、1,212件の受賞が決定した。その中のグランプリである「グッドデザイン大賞」は同展会場での一般投票なども経て、11月7日に発表される。

「グッドデザイン大賞」候補

◎照明器具「陰翳 IN-EI ISSEY MIYAKE」(三宅デザイン事務所)

陰翳 IN-EI ISSEY MIYAKE

見た瞬間「あっ、ISSEY MIYAKEっぽい」と思ったらまさにその通り。ぶれないデザインだ。未来を見据え「再生素材をいかに魅力的なものとして生かせるか」をテーマの一つに掲げたプロジェクト「陰翳」は、ペットボトル再生繊維から成る不織布に独自の改良を加えてシェードに使用し、陰翳の濃淡や明かりのニュアンスを大切にデザインされた照明だ。 "日本らしさ"や"折り"の美しさを感じられる作品であり、ぜひ手元に置きたいところであるが、アート性も高い分、値段もやや張る。

◎大橋ジャンクション(首都高速道路)

大橋ジャンクション

実物が展示されていないのが残念(!?)な「大橋ジャンクション」が大賞候補として受賞。トンネルと高架を接続する高低差約70mの2回転ループ構造。大気や騒音など周辺環境への影響を減らすためにループ部を覆う「覆蓋」があり、その部分に回遊式の和風庭園を整備し、エリア内に再開発ビルや区画道路・広場を建築する。

ローマのコロッセオを模した疑似窓やスリットを入れた外観のデザイン性もさることながら、これまでになかったあたらしい「トータルデザインの街づくり」を包括する大きな作品だ。大橋ジャンクションの完成は2014年を予定している。

次のページでは、「グッドデザイン・ベスト100」の中から筆者イチオシの作品を紹介していく。