高感度撮影にさらに強くなった1型センサー搭載コンデジ - 「サイバーショット RX100II」実写レポート

撮像素子の変更に続いて大きな変更が無線LANの搭載だろう。無線LANを搭載することで、スマートフォンやタブレットなどとの連携が可能になり、撮影してすぐに画像をSNSに投稿するなどの操作が可能になっている。

無線LAN機能としては特に目新しい部分はない。設定からアクセスポイントの登録を行うと、家庭内の無線LANなどに接続できるようになるので、無線LAN経由での画像の転送などができるようになる。


無線LANの設定はメニュー画面から。「アクセスポイント簡単登録」はWPSによって1ボタンで設定できる	手動登録を選んだ場合は、暗号化キーを含めて手動で設定する

さらに撮影設定の「スマートフォン操作」では、RX100IIがアクセスポイントになり、スマートフォンなどからカメラに接続できるようになる。カメラの無線LANが起動すると、SSIDとパスワードが表示されるので、それをスマートフォンの無線LAN設定で登録すればいい。


メニューの「スマートフォン操作」にアクセスすると無線LANが起動して、アクセスポイントとなる


再生中の場合は、メニュー画面の「再生」から「スマートフォン転送」を選択する	どちらの場合も画面上にSSIDとパスワードが表示される

この時、NFC(近距離無線通信)対応のスマートフォンがあれば、設定は簡単だ。NFCは、「おサイフケータイ」で使われているFeliCaの上位規格(FeliCaもNFCの一種)だが、一般的に日本ではFeliCaとは異なる非接触ICチップ(NFC Type A/B、FeliCaはNFC Type F)のことを指している。最近のスマートフォンはFeliCaとNFC(NFC Type A/B)を搭載しており、このNFCに対応したのがRX100IIだ。

NFCは底面にある。三脚利用やテーブルに置いたままで使えないのが不便な位置ではある

ソニーは最近、自社製品内でNFCを使った「ワンタッチ接続」機能をアピールしている。これは、スマートフォンのNFCを別端末のNFCにタッチすると、Bluetoothや無線LANの接続設定が自動的に行えるという機能で、RX100IIでもこれに対応。スマートフォンをタッチすると、カメラの無線LAN APが起動し、自動的にスマートフォンと接続される。いちいちSSIDやパスワードを入力したり、スマートフォンを操作して無線LANの接続操作をする必要もない。

使うときは、スマートフォンで「PlayMemories Mobile」アプリをインストールし、起動しておく。ワンタッチ接続を利用するためには、スマートフォンが画面オンの状態で、PlayMemories Mobileを起動している必要がある。あとは、スマートフォンのNFCとRX100IIの底面にあるNFCマークを合わせるようにタッチするだけ。


スマートフォン側のPlayMemories Mobileアプリ。アプリを起動してNFCでタッチすると、自動的に無線LANの設定が変更され、RX100IIに接続される	カメラで再生していた画像が自動で転送される	アプリ側では転送する画像のサイズを変更できる。SNS用途なら2メガピクセルクラスで十分だが、フルサイズの転送も可能

すると、カメラの無線LAN APが起動し、スマートフォンの無線LANがAPに接続する。再生画面の場合、自動的に表示している撮影画像を転送して、転送が終わると自動的に接続が終了するという流れで、撮影して再生ボタンを押し、気に入った画像ならそのままスマートフォンでタッチ。すると画像が転送されるので、あとはSNSなりメールなりで投稿すればいい。

もう1つの機能がリモートコントロール。RX100IIを撮影モードにしておき、同様にスマートフォンでタッチすると、スマートフォン側にカメラの画面が表示され、スマートフォンの画面で構図を決め、画面上のシャッターボタンでシャッターを切ることができる。


撮影中の場合、スマートフォンをリモコンとして利用することができる。ズームや撮影モードの変更、シャッターといった機能が利用できる	設定からは、セルフタイマーやフラッシュ、撮影後にレビュー画像を表示するかどうかが選択できる	動画の撮影も可能	撮影してすぐに、「共有」から別アプリ経由でSNSなどに転送可能