モバイルPCに関する基調講演の模様をお届けしよう。担当するのは、David Perlmutter氏。現在では、IntelのPC全体をカバーする立場にあるIntel Architecure Group、General Manager、Executive Vice Presidentで、Intel CPUの技術面を担当しているが、これは、IDF直前の組織変更の結果で、本来は、モバイル担当として話をするはずだった。

モバイルの基調講演を行ったDavid Perlmutter上席副社長

Perlmutter氏は、モバイルPCは、いまや単に便利なだけでは、ユーザーは満足しておらず、さらに「かっこいい」ものでなければならなくなってきたと述べる。ユーザーは、「かっこいいモバイル経験」を欲しているのだと。では、「かっこいい」とは何か? まず、ユーザーのモバイルPCに対する要望を挙げて見せた。長時間バッテリ寿命や性能、通信機能、そして小さくて薄く、ファッショナブルであることといった項目が挙げられていく。そして、こうした状況を考えると、モバイルPCは、「ネットブック」、「超薄型ラップトップ」、「高性能ラップトップ」の3つに分けられるとした。

インテルは、モバイルPCを3つに定義。ネットブック、超薄型、高性能の3種類。つまり、価格、携帯性、性能で特徴を持つモバイルPCだ。実際には、これにMIDをくわえた4種類がIntelのターゲットだ

そしてかっこいいモバイル経験には、「デバイス」、「互換性」、「接続性」の3つの要素が必要だとし、さらにデバイスは、「消費電力」、「セキュリティと管理性」、「サイズ」、「性能」といった要素があるとした。

「かっこいい」モバイル経験をもたらすのは、デバイス、互換性、そして通信機能の3つの要素だという

まず、性能の向上により、新しい使い方が可能になるという。ハンドヘルドクラスでは、音声処理から、映像認識、そして「AR」(Augmented Reality。カメラなどの映像に認識し、現実の世界に重ねて各種の情報を表示すること)が可能となると予測。ラップトップクラスであれば、リアルタイムの言語変換、そして将来的にはモバイルでありながら各種のサービスを実行する「モバイルサーバ」となるだろうとした。

プロセッサの性能が向上していくと、画像認識やリアルタイムの翻訳といったことが可能になり、さらにAR(拡張現実)なども可能になるという