インテル日本法人とSAIMEMORY(ソフトバンク子会社)は4月22日、NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)が実施した「ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発事業/先端半導体製造技術の開発(助成)」における研究開発項目「高メモリ密度・広帯域・低消費電力な革新的メモリの製造技術開発」において、両社の共同提案「高密度・広帯域・低消費電力ZAM(Z-Angle Memory)の開発」が採択されたと発表した。

同社は今回の助成事業への採択は、AIや高性能コンピューティング(HPC)におけるメモリの重大な制約に対処するために設計された次世代積層DRAMアーキテクチャであるZAMの3年半の開発を加速させるものだとしている。

  • 手に持っているのがZAMの試作チップ。今年2月に東京都内で開催されたイベント「Intel Connection Japan 2026」にて初公開されたもの

    手に持っているのがZAMの試作チップ。今年2月に東京都内で開催されたイベント「Intel Connection Japan 2026」にて初公開されたもの

  • ZAMプログラムの概要を紹介するスライド。Z-Angleというとおり、ZAMのメモリは垂直方向(厚み方向)にメモリセルを作り並べる構造。既存のHBMとDRMAの中間を狙ったメモリと見られている

    ZAMプログラムの概要を紹介するスライド。Z-Angleというとおり、ZAMのメモリは垂直方向(厚み方向)にメモリセルを作り並べる構造。既存のHBMとDRMAの中間を狙ったメモリと見られている

ZAMプログラムは、AIを支えるメモリの電力効率を向上させつつ、業界をリードする性能の提供に重点を置いている。また、大規模な開発と商用化を支えるため、国内外の技術、製造、サプライチェーンのパートナーネットワークも活用していくという。

インテル株式会社 代表取締役社長 大野誠氏は、「インテルは、米国エネルギー省(DOE)傘下の国立研究所での取り組みから、インテル独自の『次世代DRAMボンディング(NGDB)』イニシアチブに至るまで、長年にわたりZAMの背後にある科学的根拠を実証してきた。今回の採択は、その取り組みを世界展開への軌道に乗せるものであり、今後ますます重要となる日米間の技術パートナーシップを強化すると信じている」と話している。

ZAMは、米国エネルギー省および国家核安全保障局が管轄するサンディア国立研究所、ローレンス・リバモア国立研究所、ロスアラモス国立研究所が管理する「先進メモリ技術(AMT)研究開発プログラム」で進められた基礎研究を基盤としている。インテルの「次世代DRAMボンディング(NGDB)」イニシアチブは、低遅延と低消費電力でDRAMの密度と帯域幅を高めることを実証している。