最後に、SharpDevelopの便利な機能について紹介します。

ユニットテストとコードカバレッジ

SharpDevelopはNUnitによるテストをサポートしています。ユニットテストウィンドウの実行ボタンを押すと、SharpDevelop内でテストを実行できます。 またPartCoverを利用したコードカバレッジ(コードのテスト網羅率を示す指標)も実施できます。

ユニットテストとコードカバレッジの実行結果

結果は、コードカバレッジウィンドウに出力されます。また、コードが緑色と赤色で着色されるので、未実行箇所を容易に確認できます。

静的コード分析

コード分析ツールFxCop」を利用して適切にコードが書かれているかをチェックできます。

FxCopによるコード分析

FxCopはコンパイル後のアセンブリに対して、分析を実施するため言語には依存しませんが、コンパイル前のコーディングスタイルのチェックはできません。そこで、C#ではStyleCopを利用できます。StyleCopでは括弧の配置方法といった細かいコーディングスタイルをチェックできます。

StyleCopによるコード分析

その他の機能

SharpDevelopには、以下のような機能も備わっています。

・Subversionによるソースコード管理(TortoiseSVNとの連携)
・WiXによるWindowsインストーラの作成
・Sandcastle Help File Builderによるヘルプドキュメントの生成
・C#、VB.NET、Booにおけるコード変換
・USBメモリからのSharpDevelop起動

まとめ

初心者の場合は、Visual Studioの無償版であるExpress Editionを使ったほうが情報量が多くて簡単だと思いますが、新しい言語やツールを学びたいと考えている開発者にとっては、SharpDevelopは面白い開発環境なのではないかと思います。興味をもたれた方は一度ダウンロードしてみてはいかがでしょうか。