Windows Vistaで搭載された「Windowsサイドバー」に内包される形で提供された「Windowsガジェット」。当時の資料を紐解くと、開発コード名「Longhorn」時代から用意されていた「New Taskbar」と呼ばれていたサイドバーが原型で、今のタスクボタンに通ずるランチャー機能を備えていたが、Windows Vistaリリース時にはWindowsガジェットを配置するだけの存在となってしまった。しかも、WindowsガジェットはWindowsサイドバー上に配置するのが一般的なため、デスクトップ表示領域を狭める要因となり、使用を見合わせる方も多かったのではないだろうか。

Windows 7では"サイドバー"という縛りをなくして、デスクトップのどこへでも配置してもサイズが変わらないように仕様変更すると同時に、Windowsサイドバーを表面的に廃止。Windowsガジェットは「デスクトップガジェット」と状況に合わせた名称変更が行なわれた。各デスクトップガジェットは、デスクトップの端に貼り付くスナップ機能や、[Win]+[G]キーによるデスクトップガジェットの最前面表示機能を備え、デスクトップガジェットが持つ利便性も高まっている(図520~521)。

図520: デスクトップガジェットは従来のようにデスクトップの端に並べるか、好きなところへ配置することが可能だ

図521: デスクトップの何もないところを右クリックすると表示されるコンテキストメニューには<ガジェット>が追加され、同項目をクリックすると、ガジェットの管理ウィンドウが表示される