ユーザビリティを向上させるAero機能

前節で述べたようにWindows Aeroによる新UIの導入は、利便性を伴う改善ながらも、結果的にユーザビリティの向上につながらなかったと見るユーザーは多い。口汚い言い方ではあるが、「ウィンドウフレームが透明化して何がうれしい?」と考える方も少なくないだろう。そもそもWindows Aeroという名称は「Authentic, Energetic, Reflective, Open & approachable」の略であり、Windows開発チームは、「真のエネルギーにあふれた柔軟かつオープンで使いやすい」システムという意味を持たせるために名付けられたと言われている。

しかし、Windows Vista時点のWindows Aeroによって実現された視覚的効果は確かに目新しい。だが、それだけだった。このような背景を元にMicrosoftはWindows 7の開発にあたり、UIシステムの再設計を行なったのが、今から述べる各Aero機能である。