複数表示が可能になったライブサムネイル

Windows Vistaから導入されたライブサムネイル機能は、どちらかと言えばWindows Aeroに属する技術だが、UIの観点から見ればタスクバーに含めるのが相当ということで、本節で紹介する。まず、Windows Vistaの同機能を思い出して頂きたい。

タスクボタンにマウスポインタを重ねるとアプリケーションのサムネイルが表示されるライブサムネイルは、あくまでも1つだけ表示されるものであり、Internet Explorer 7/8のようにタブ機能を持ち、複数の画面が存在するアプリケーションや、複数のエクスプローラが起動した状態でも、ライブサムネイルは1つなので、全体像を把握しにくかったはずだ。

一方のWindows 7では、アプリケーションが重なり合うケースや複数のタブを保持している場合、すべてのアイテムを異なるサムネイルとして表示するようになった。本機能は前述のとおりWindows Aeroを使用しているので、Windows Aeroのシステム要件を満たしていないコンピュータや、Windows 7ベーシックといったベーシックテーマを選択している場合は無効になる(図217~218)。

図217: 複数のアイテムが存在する場合、Windows 7のライブサムネイルはすべてのサムネイルが表示される

図218: Windows Aeroが有効ならない環境や、テーマとしてWindows 7ベーシックを選択している場合、ライブサムネイルも無効になる