2回目の再起動を終えると、Windows 7が起動し、内部的な初期化を経てからセットアップが始まる。最初はユーザー名の入力。英数字を組み合わせたユーザー名をテキストボックスに入力すると、コンピュータ名も「{ユーザー名}-PC」と自動的に名付けられてしまう。そのままでも問題ないが、必要な場合はここでコンピュータ名を設定しておこう。なお、ユーザー名は日本語を用いることも可能だが、海外製アプリケーションが正常に動作しないなどの問題を引き起こす可能性が高いため、英数字を組み合わせたものを用いた方が安全だ(図63~65)。

図63: Windows 7のブートアニメーションが表示される

図64: 初回起動時のみ内部的な初期化が行なわれる

図65: ユーザー名の入力をうながされる。コンピュータ名も自動的に名付けられるので、必要に応じて変更する

次はパスワードの入力。「パスワードを入力してください」「パスワードをもう一度入力してください」と両者のテキストボックスに同じパスワードを入力し、「パスワードのヒントの入力」に自分だけが思い出しやすいパスワードのヒントを入力して<次へ>ボタンをクリック。パスワードの文字数や文字種に制限は設けられていないが、ある程度複雑にした方が安全性は高まるだろう(図66)。

図66: 各テキストボックスにパスワードを入力し、「パスワードのヒントの入力」にヒントとなるキーワードを入力する

Windows 7のプロダクトキーはパッケージに同梱されているラベルに記載されているので、ハイフンを除いた英数25文字をテキストボックスに入力して<次へ>ボタンをクリックする。なお、プロダクトキーを後から入力して、ライセンス認証を行なうこともできるので、Windows 7をセットアップし、各種デバイスドライバを導入して正常に動作することを確認してから、「システム」にある「Windowsライセンス認証」セクションでプロダクトキーを入力してもよい(図67)。

図67: 英数25文字で構成されたプロダクトキーを入力し、<次へ>ボタンをクリックする

次は更新プログラムの適用方法を選択する。選択肢は、重要な更新プログラムや推奨される更新プログラムの自動ダウンロードおよび適用を行なう「推奨設定を使用します」、重要な更新プログラムのみダウンロードおよび適用する「重要な更新プログラムのみインストールします」、更新プログラムのダウンロードを行なわない「後で確認します」の3つ。Windows 7では、Windows Update経由で入手可能なデバイスドライバも拡充しているので、自動適用を有効にするためにも「推奨設定~」を選択するとよい。もちろんご自分の運用ポリシーに従って、異なるオプションを選択してもかまわない(図68)。

図68: 更新プログラムの適用方法を選択する。通常は「推奨設定を使用します」をクリックする

続いてタイムゾーンや時刻を設定する。通常はBIOS上の時間設定やインストールするWindows 7の言語情報を元に、それぞれが選択されるので、各設定が正しい場合は<次へ>ボタンをクリック。異なる場合は、ドロップダウンリストからコンピュータを使用する場所のタイムゾーンを選択し、日付と時刻をそれぞれ調整しよう(図69)。

図69: タイムゾーンおよび日付と時刻を選択する。通常はBIOS上からデータを取得するので設定する必要はないが、異なる場合は各データを調整して<次へ>ボタンをクリックする

最後はネットワークロケーションの選択。Windows 7におけるネットワークロケーションは、Windows Vistaと同じく3種類だが、通常はネットワークの安全性が確保されている「ホームネットワーク」「社内ネットワーク」のいずれかを選択する。両者の違いは後述するホームグループの有無。そのため、コンピュータをプライベートで使用する場合は前者を選択すればよい。「パブリックネットワーク」は文字どおり、無線LANホットスポットなどセキュリティ面で完全保証されない場所で用いる設定。コンピュータを外出先で使用する機会が多い場合は、こちらを選択する。これらのネットワークロケーション設定は後から変更することも可能だ。ちなみに無線LANデバイスを備えたコンピュータの場合、ネットワークロケーション設定を行なう前に、アクセスポイントの選択およびアクセスキーの設定が必要となる(図70)。

図70: ネットワークロケーションを選択する。家庭内なら「ホームネットワーク」、会社のコンピュータなら「社内ネットワーク」、外出先の無線LANホットスポットなどを用いる場合は「パブリックネットワーク」をクリックする

これで一連のセットアップ作業が完了し、デスクトップの初期設定を経て、Windows 7への自動ログオンが行なわれる。インストール直後は最小限の構成だが、自動検出されたデバイスの一部は、Windows Update経由でデバイスドライバのダウンロードおよびインストールが行なわれるので、画面の指示に従って進めて欲しい。Windows Update経由で入手できるデバイスドライバは、Windowsカタログに登録されているものに限定されるため、すべてのデバイスが自動適用されるわけではない。その場合はデバイスベンダーのWebページにアクセスし、Windows 7用デバイスドライバを別途入手して、適用する必要があるだろう(図71~74)。

図71: これで各設定がWindows 7に適用される

図72: 新規アカウントによるログオンとなるため、デスクトップの初期化が行なわれる

図73: 続いてデスクトップの個人用設定が行なわれる

図74: デスクトップが表示されれば、Windows 7の新規インストール完了である