ドキュメントの活用(その1)

SharePoint「ドキュメント」の概要

Office 365サイト(SharePoint Online)の特に便利な機能「ドキュメント」を紹介します。ドキュメントは、いわゆるオンラインストレージです。Webサーバ上にファイルを保存し、必要に応じて取り出すことができます。しかし、FTPサーバや、WebDAVサーバのような単純なものではありません。チェックイン、チェックアウトという機能によって編集中のファイルをロックしたり、SharePoint Online「ドキュメント」上に保存したファイルをダウンロードせずにオンラインで編集したり、あるいはMicrosoft Officeとの連携や、「ドキュメント」に保存したファイルのWebサイトへの露出も可能です。

SharePoint Online(Office 365)「ドキュメント」には、運用する上で2種類あります。1つは、Office 365にサインインしたときに、メニュー「OneDrive」をクリックして表示するドキュメントです。これはOneDrive for Business(旧SkyDrive Pro)と呼ぶ「ドキュメント」です。ユーザーアカウントごとに作成され、ユーザーアカウントに紐付けられます。

たとえば、ユーザーAのOneDriveとユーザーBのOneDriveは、それぞれのユーザー専用の別のストレージとして扱います。もちろん、そのOneDriveの中で、特定のフォルダや特定のファイルを他のユーザーと共有することも可能です。

なお、Microsoft Live.comにもOneDriveというオンサインストレージサービスがありますが、SharePointのOneDriveとは異なるシステムですので、混同しないようにご注意ください。当連載では、特に断りが無い限り「OneDrive」と言えばSharePoint OnlineのOneDrive for Businessを意味します。

一方、Office 365のメニュー「サイト」に表示する「ドキュメント」は、ユーザー単位ではなく、SharePointサイト単位で作成します。そのサイトに対してアクセス権を持つユーザーであれば誰でも利用できます。Office 365「サイト」で新しいサイトを作成すると、自動的にそのサイトの既定の「ドキュメント」が作成されます。また、それとは別に新しい「ドキュメント」を作成したいときは、サイトのアプリとして「ドキュメント」を新規作成します。

サイトの既定のドキュメントを確認

まず、Office 365にサインインし、いずれかのチームサイトを開いてください。

(1)通常、チームサイトの左側のサイドバーのメニューには「ドキュメント」が表示されています。この「ドキュメント」をクリックすると、サイト既定のドキュメントを開けます。

「ドキュメント」の新規作成

サイト既定の「ドキュメント」とは別に、サイトに新規の「ドキュメント」を作成するには、次のように操作します。

(2)サイトの設定ボタンをクリックし、「アプリの追加」メニューをクリックします。

(3)アプリの一覧から「ドキュメントライブラリ」をクリックします。

(4)作成する「ドキュメント」の名前を入力し、「作成」ボタンをクリックします。これで新しい「ドキュメント」を作成できます。

(5)作成したドキュメントを開くときは、サイドバーメニューの「最近使った項目」から作成したドキュメント名をクリックするか、サイドバーメニューの「サイトコンテンツ」をクリックして、コンテンツ一覧から作成した「ドキュメント」をクリックします。

(6)新しく作成した「ドキュメント」を開いたところ。

ページへの「ドキュメント」コンテンツの追加

SharePointサイトのページ内に、「ドキュメント」をコンテンツとして貼り付けることもできます。

(7)「ドキュメント」を貼り付けたいサイトページを開き、設定ボタンをクリックして、「ページの編集」メニューをクリックします。

(8)コンテンツを貼り付けたい位置の「Webパーツの追加」をクリックします。

(9)追加するWebパーツとして、「アプリ」からドキュメント名をクリックして選択し、「追加」ボタンをクリックします。以下は、新規作成ドキュメント「月次報告書」の場合。

(10)サイト既定のドキュメントを追加するときは、追加するWebパーツとして、「アプリ」から「ドキュメント」をクリックして選択し、「追加」ボタンをクリックします。

(11)コンテンツとして「ドキュメント」(サイト規定のドキュメント、新規作成のドキュメント)を貼り付けたページの例。

(12)ページの編集を終了して通常の表示に戻るには、「ページ」タブをクリックして、「編集の終了」ボタンをクリックします。

(13)「参照」タブをクリックすると、通常のサイトページ表示に戻ります。

次回は、作成した「ドキュメント」でのファイル操作について紹介します。