インターネットイニシアティブ(IIJ)は10月29日、「IIJ電子@連絡帳サービス」が東京都八王子市で2026年10月に正式導入されたと発表した。同市では、IIJ電子@連絡帳サービスを子育てや介護、生活困窮など、複合的な課題を抱える住民への支援に活用する。
支援対象者の情報や対応経過を関係機関で共有
八王子市は2021年度から、地域共生社会の実現に向けて重層的支援体制整備事業に取り組んでいる。子育てと介護を同時に担う世帯や、高齢の親と中高年の子がそれぞれ生活上の困難に直面する世帯など、複数の問題を抱えるケースに対応するため、市の担当部門や福祉関係機関、地域の支援機関が連携してきた。
複数の関係者が支援に携わるなか、対象者の状況を迅速かつ柔軟に共有できる仕組みの整備が課題となっていた。また、市が13カ所の窓口における支援状況を把握し、各窓口と連携できる体制も求められていたという。
そこで同市は、2025年10月からIIJ電子@連絡帳を試行的に導入。その結果を踏まえ、2026年10月の正式導入に至ったとしている。
IIJ電子@連絡帳サービスは、医療、福祉、介護、行政などの専門職が、支援を必要とする住民の情報を共有するための多職種連携・多機関協働プラットフォーム。支援対象者ごとに行政職員やコミュニティソーシャルワーカー、保健師、ケアマネジャー、医療職などの関係者が参加する情報共有の場を設けることができる。
参加者はチャット機能などを使い、対象者の状況や関係者による対応内容を共有する。また、添付ファイルの共有やアンケートによる日程調整機能のほか、地域の医療・福祉・介護施設を地図上で確認できる地域資源マップも提供される。
八王子市は、地域住民から幅広い相談を受け付ける「八王子まるごとサポートセンター(はちまるサポート)」を市内13カ所に設置している。はちまるサポートには、八王子市社会福祉協議会のコミュニティソーシャルワーカーが常駐し、年齢や障がいの有無を問わず住民の相談に応じている。
今回導入した電子@連絡帳には、はちまるサポートの職員が支援対象者を登録。相談内容や対象者の状況に応じて、市の担当部門や地域の関係機関が情報と対応の経過を共有し、必要な支援や役割分担を検討するとしている。
なお、八王子市では、複合的な課題を抱えるケースへの支援について、多機関で検討する「支援会議」にも電子@連絡帳を活用しているという。
