ドコモSMTBネット銀行は10月28日、AWSが提供する「Amazon Connect Customer AI agents」を活用した顧客応対AI基盤について、9月から本番稼働を開始したと発表した。電話とチャットで共通のナレッジや対話設計を利用し、顧客の目的や状況に応じて必要な情報や手続きへ案内する。
顧客の目的や意図を捉え、FAQや手続きへ案内
稼働開始した顧客応対AI基盤は、対象となる電話・チャット窓口において、顧客の発話や入力内容から目的や意図をとらえる。質問が曖昧な場合は追加の確認を行い、関連するFAQや各種手続きへ案内する仕組みだ。
FAQや手続きの案内など、AIによる対応が適する領域ではAIを活用する。一方、個別の確認や高度な判断が必要な場合はオペレーターへ引き継ぎ、AIによる自己解決と有人対応を組み合わせる。
電話とチャットでナレッジと対話設計を共通化することで、案内内容をチャネル横断で管理・改善できる。両チャネルから得た問い合わせ内容や応対結果を分析し、ナレッジやFAQ、対話設計、AIの応答内容の改善につなげる。ドコモSMTBネット銀行は、回答精度と応対品質の向上に加え、顧客が自ら問題を解決できる機会の拡大を目指すとしている。
銀行アプリでは「NEOBANK ai」をベータテスト
ドコモSMTBネット銀行は2023年からカスタマーセンターでの生成AI活用を検討し、2024年8月には一部の電話窓口で生成AIによる自動応対を開始した。現在は銀行アプリで、自然な言葉で目的を伝えると必要な情報や機能へつながるAIエージェント「NEOBANK ai」のベータテストも進めている。
NEOBANK aiが銀行アプリでの新たな操作体験を目指すのに対し、今回の顧客応対AI基盤は電話とチャットにおける問い合わせ対応を対象とする。いずれも顧客の意図を起点として、必要な情報や手続きへ案内する考え方に基づいている。
同社は今後、顧客接点から得られる声や行動データをサービス開発やマーケティングに活用する方針だ。将来的には、顧客が情報や手続きを探すことなく、目的を伝えることで必要なサービスへつながる仕組みの構築を進め、「インビジブルバンキング」の実現を目指すとしている。