【 財務省 】消費税減税で守勢の高市政権 国際的評価高める片山大臣

高市早苗政権が消費税減税関連法案を巡り、守勢に立たされている。2月の衆院選で自身を支援しなかった地元首長の自治体道路予算を「カットした」などと発言した簗和生農水相が辞任し、内閣改造から1カ月もたたずに更迭に追い込まれた形だ。今後首相の任命責任が問われるのは必至で、事態の沈静化は見通せない。国会審議が停滞すれば、関連法案成立までの道筋は険しくなるだろう。

 一方、与野党対立の”火種”をよそに片山さつき財務相の存在感は高まっている。

 高市首相は10月12日、自身のX(旧ツイッター)で、世界銀行・国際通貨基金(IMF)合同開発委員会の次期議長に片山氏が就任すると発表。1974年の設置以来日本からの議長就任は初めてで、首相は「半世紀を超える歴史を有する権威ある同委員会において、片山大臣が議長を務められることをとても誇りに思う」と投稿。翌13日の閣議後会見で、片山氏は「国際金融政策の経験を生かしつつ、建設的な議論を主導していきたい」と述べた。

 先月の日銀金融政策決定会合に出席した城内実経済財政相が、利上げによる景気への影響を「十分点検してほしい」と発言していたことが明らかになり、政府・日銀の足並みの乱れを懸念する声がくすぶる中、片山氏は首相との連携姿勢を改めて示した形。日米欧で金利上昇が続く中、首相の看板政策である「責任ある積極財政」を発信し、日本財政の信認を保つ役割は事実上、片山氏に託されているといっていい。

 一方、焦点である消費税減税に必要な財源確保は難航も予想される。これまで政府は具体策を示しておらず、自民党内からも「どこに財源があるのか?」(ベテラン議員)と疑問を呈する声が出ている。

 首相が財源として言及した「9兆円の税外収入」を巡り、片山氏は10日、地元・静岡のメディア取材に対し「政府方針は全くぶれていない」と明言。政府は税収増と特別会計や補助金の見直しなどで捻出する方針を強調するが、財務省内には早くも「高市政権下で大幅カットは難しい」(主計局中堅)との声もあり、片山氏を支える宇波弘貴事務次官の手腕も注目されそうだ。

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