Microsoftは10月8日(現地時間)、「Windows メッセージ センター」において、Windows Updateへの接続に使用する証明書が2027年5月と6月に有効期限を迎えるとして、Windowsのバージョン別に必要な対応を公開した。

新しい証明書が導入されていない端末では、期限切れ後にWindows Updateへ接続できなくなり、セキュリティ更新プログラムなどを受信できなくなる恐れがある。同社は、企業のIT管理者に対して、利用中のWindowsのバージョンと更新状況を確認し、期限までに必要な対策を実施するよう呼びかけている。

  • Windows Updateの証明書が2027年に有効期限を迎える

    Windows Updateの証明書が2027年に有効期限を迎える

Windows Updateが利用できなくなる理由

Windows Updateは、Windowsのセキュリティ更新プログラムや品質更新プログラムを配信するMicrosoftのサービスだ。端末が正規のWindows Updateサーバーに接続していることを確認するため、証明書を利用している。

この証明書には有効期限が設定されており、継続してサービスを利用するには定期的な更新が必要となる。

Microsoftによると、現在使用されている証明書の一部が2027年5月17日と6月19日に有効期限を迎える。期限までに新しい証明書へ切り替えられていない端末は、Windows Updateへの接続ができなくなり、同サービスを通じたすべての種類の更新プログラムを受信できなくなる。

ただし、すべてのWindows端末で特別な操作が必要になるわけではない。

サポート対象のWindowsを利用し、毎月の更新プログラムを適用している端末では、新しい証明書が通常の更新を通じて配布されるため、基本的に追加の対応は不要となる。

一方、長期間更新プログラムを適用していない端末や、古いバージョンのWindowsを利用している端末では、個別の対応が必要になる可能性がある。

Windows 11やWindows Server、バージョン別の対応方法

Microsoftは、Windowsのバージョンに応じて必要な更新プログラムと対応期限を示している。

Windows 11 バージョン25H2以降については、今回の証明書更新に伴う追加対応は必要ない。

Windows 11 バージョン24H2とWindows Server 2025では、2027年6月19日より前に、2025年9月以降のセキュリティ更新プログラムを適用する必要がある。

そのほかのサポート対象のWindows 11、Windows Server 2022、サポート対象のWindows 10については、2026年7月以降のセキュリティ更新プログラムを2027年6月19日より前に適用することが求められる。

Windows 10 Enterprise 2019 LTSC、Windows Server 2019、Windows Server 2016のLTSB/LTSCリリースについては、対応期限が約1カ月早い2027年5月17日となっている。これらの環境では、2026年7月以降のセキュリティ更新プログラムを期限前に適用する必要がある。

また、サポート対象外のWindowsについては、サポートされているWindowsまたはWindows Serverへのアップグレードが推奨されている。

なお、Windows Server Update Services(WSUS)から更新プログラムを受信している端末は、今回の証明書の期限切れによる影響の対象外となる。

企業のIT管理者が確認すべきポイント

今回の証明書更新で注意が必要なのは、更新プログラムの適用が長期間停止している端末だ。

企業では、業務システムとの互換性や運用上の制約などから、Windowsの更新を延期している場合がある。こうした端末では、新しい証明書が導入されないまま有効期限を迎える可能性がある。

MicrosoftはIT管理者に対し、まず組織内で使用しているWindowsのバージョンと更新状況を把握するよう求めている。

特に、サポート対象外のOSを使用している端末や、長期間セキュリティ更新プログラムを適用していない端末を洗い出すことが重要となる。

そのうえで、サポート対象の端末には必要な更新プログラムを適用し、サポート対象外の端末についてはアップグレード計画を策定する必要がある。

また、通常のWindows Updateを利用している端末と、WSUSなどの管理基盤を通じて更新している端末を区別することで、今回の対応が必要な範囲を明確にできる。

期限切れ後にWindows Updateが利用できなくなった場合は?

Microsoftは、証明書の期限切れによってWindows Updateへ接続できなくなった場合の対処方法も案内している。

サポート対象のWindowsを利用している端末であれば、Microsoft Update Catalogから必要な更新プログラムを直接ダウンロードし、インストールすることで復旧できる場合がある。

必要な更新プログラムには新しい証明書が含まれており、適用後はWindows Updateへの接続を再開できる。企業では、端末管理ツールなどを利用して、必要な更新プログラムを配布する方法もある。

ただし、サポート対象外のWindowsは継続的なセキュリティ更新が保証されるわけではない。Microsoftは、サポート対象のWindowsに移行することを推奨している。

今回の証明書の期限切れは2027年に予定されているが、更新プログラムを適用していない端末では、その時点で新たな更新を受信できなくなる可能性がある。企業にとっては、期限直前の対応ではなく、日常的な更新管理と古いOSの移行計画を見直す機会となりそうだ。