689Cloudは10月8日、医療機関向けクラウドサービス「SecureMail-M」の提供開始を発表した。同サービスは、企業の機密情報や個人情報の送信に利用されてきた「SecureMail」を基に、医療機関向けの機能を追加したもの。GmailやMicrosoft Outlookから、診療情報提供書やDICOM形式の医療画像を暗号化して送信できる。一般提供に先立ち、埼玉医科大学国際医療センターに先行導入されているという。
GmailとOutlookから医療データを送信
SecureMail-Mは、GmailおよびMicrosoft Outlookに対応するアドインと、医療データを保管する国内データセンターのクラウド環境で構成される。新たな専用ネットワークや専用端末を用意せず、既存のメール環境とWebブラウザを利用できる。
送信する際は、まずGmailまたはOutlookで通常通りメールを作成し、SecureMail-Mから送信する診療情報提供書やDICOM画像を選択する。ファイルは保護された状態で国内のクラウド環境に保管され、メール本文には閲覧用のリンクが自動で挿入される。
受信者は、メールアドレスとワンタイムPINで認証した後、Webブラウザ上でファイルを確認する。暗号化されたPDFとDICOM画像のプレビューに対応し、送信者が許可した場合はダウンロードも可能となっている。送信者への返信や医療画像データの返送にも利用できる。
対応ファイル形式はPDF、Word、Excel、PowerPointで、DICOM画像データも扱えるとしている。
送信後のアクセス停止や利用履歴の記録に対応
セキュリティ機能として、通信時、保管時、閲覧時の暗号化に加え、受信者認証やファイルの閲覧制御、スクリーンショットの抑制、ダウンロード可否の設定、プレビュー時のウォーターマークなどを備える。送信、閲覧、ダウンロードの履歴も記録する。
誤送信が発生した場合には、送信者が管理画面からアクセス状況を確認し、送信後でもファイルへのアクセスを停止できる。PDFにはDRMによるアクセス制御を適用し、ダウンロード後も認証された利用者だけが閲覧できる仕組みとなっている。
埼玉医科大学国際医療センターが先行導入
発表では、SecureMail-Mが一般提供に先立って埼玉医科大学国際医療センターに先行導入されたことも明らかにされた。患者の来院前に診療情報や医療画像を紹介先へ共有し、医療機関側は事前に内容を確認できるという。
今後は医療現場の意見を反映しながら機能を拡充し、国内100医療機関への導入を目指すとしている。
