Windows Latestは2026年10月5日(現地時間)、「"Life is too short to support Windows users": Microsoft engineer responds, says more developers use Windows than macOS or Linux」において、Microsoftの技術スタッフを務めるDavid Fowler氏が、Windows開発には人生を費やす価値がないと主張するX上の投稿を批判したと報じた。
発端となったのは、@michael_chomsky氏がXに投稿した「Windowsユーザーをサポートするには人生は短すぎる」という内容だ。投稿は3万回以上閲覧され、Windowsを否定的に扱う反応が広がった。これに対してFowler氏は投稿を引用し、「これはクリックベイトだが、Windowsを扱う開発者は他のどのOSより多い」とコメントした。
Windows利用率49.5%と12.8%、2つの開発者調査で大きな差
Stack Overflowが公開した「2025年開発者調査レポート」では、プロ開発者の49.5%がWindowsを利用しており、macOSの32.9%、Ubuntuの27.7%を上回る。一方、The Pragmatic EngineerのGergely Orosz氏がXで実施した調査では、Windowsの割合は12.8%にとどまり、macOSが61.6%、Linuxが24.2%を占めた。この結果についてOrosz氏は、調査対象がベンチャーキャピタルから資金を調達したスタートアップや大手テクノロジー企業に近い層であるため、業界全体を表すものではないとしている。
両調査では対象となる開発者の属性や調査方法が異なるため、結果を単純に比較することはできない。Stack Overflowの調査は仕事で主に使用するOSを尋ねている一方、Orosz氏の調査は回答者の属性がスタートアップや大手テクノロジー企業に偏っている可能性がある。このため、両者の数値の違いをもって、開発者全体のWindows利用状況を判断することは難しい。
Web、クラウド、バックエンド、AI分野ではUNIX系の開発環境が利用されている。多くの本番サーバがLinuxで動作するためであり、macOSは保守を必要とせずUNIX環境を利用できる。
一方、Windowsは.NETやC#の開発者、Visual Studio利用者、ゲーム開発者、企業など、Windows向けソフトウェアの開発者に適した環境だ。さらにWindows PCには幅広い価格帯の製品が存在し、厚いユーザー層を擁する。
つまり、レポートの両方が正しい場合、一部の開発者はmacOSやLinuxを好んで利用し、開発者全体の約半数はWindowsを所有していることになる。これを矛盾なく説明する状況は、開発者が複数のデバイスを所有しているか、または仮想環境で各種オペレーティングシステムを利用している場合だ。
実際、筆者もWindows、macOS、Linuxを所有しており、同様の開発者は多く存在すると予想される。この点を考慮すると、調査結果に矛盾はないと言える。
Windows上でLinuxを使う開発者は「Windows開発者」なのか?
Windows Latestの記者は、Fowler氏の主張するWindows開発者の多さについて懐疑的な意見を伝えた。これはMicrosoftが開発者向け機能として、Windows Subsystem for Linux(WSL)を継続的に強化しているためで、WSL利用者はWindows開発者と言えるのかについて疑問を投げかけている。
Ubuntuを開発するCanonicalの幹部は、WSL上でUbuntuを利用するユーザー数が、ネイティブ環境のUbuntuデスクトップよりも速いペースで増加していると説明している。さらにGoogleもAIツールへのWSL対応を進めており、これら開発者や環境の利用者はLinux開発者と評価すべきではないかとの意見だ。
Windows PCはMacと比較して安価に入手できる。導入コストを押さえたい企業にとって魅力的な選択肢であり、Windows内でLinuxを扱える機能も選びやすさにつながっている。しかし、Windowsを望んで購入したとは言えない。Microsoftは生き残りをかけ、WSLによって囲い込みを強化しているが、実際のシェアについては評価が割れる状況となっている。