「Claude」を開発・提供するAnthropicが、投資家向けにTAM(総獲得可能市場)が30兆ドルを超えるとの見通しを示す見込みだ。この金額は、5月にIPO申請書類を提出したSpaceX(スペースX)が示していた28兆5000億ドルという見積もりを上回る規模となる。

30兆ドル市場の根拠は「AIが代替可能な仕事全体」

TAMとは、製品やサービスが関連市場で100%のシェアを獲得した場合に得られる年間収益機会を指す指標。企業がIPOの際に投資家へ成長余地の大きさを示すために用いることが多いが、AIによる産業構造の変化を織り込む必要があるため、見積もりの不確実性は特に大きいとされる。

スペースXは5月の申請書類で自社のTAMを「人類史上最大の実行可能な市場」と表現し、26兆5000億ドルをAI関連の機会に起因するとしていた。ニューヨーク大学の企業価値評価の専門家で教授のAswath Damodaran氏はSpaceXのTAMについて「妥当性の限界に達し、それを超えつつある」と評していた。

今回、AnthropicはAIモデルで代替可能な仕事全体の規模をもとに、TAMを算出している。同社の第2四半期の売上高は前年から倍増以上の116億ドルに達しているという。同社は、SpaceXの860億ドルを上回る最大1000億ドルの資金調達を目指しているとされている。評価額の目標は約2兆ドルと言われており、こちらもSpaceXが獲得した1兆7700億ドルを超える水準となる。

計画はまだ流動的だが、現時点ではIPOに関する財務開示資料は今後数週間以内に公表される見通し。早ければ9月から10月初旬にも上場する可能性があるとしている。Wall Street Journalが8月25日付で関係者の話として伝えている。