
日米両国で最大3000億円を投資
─ まずは足元の景況感をどのように見ているのか、聞かせてください。
岡田 いろいろな混乱はあるものの、米国経済の力強さを感じます。
米国一強と言っても良いような状況になっていて、中でも生成AI(人工知能)をトリガーとしたデータセンターへの投資が活発です。投資規模も非常に大きく、当社もその追い風を受けて業績を伸ばすことができていると理解しています。
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─ この生成AIブームですね。市場ではAIバブルではないか? という見方もあるのですが、この辺りはどのように受け止めていますか。
岡田 そうした指摘はわれわれにも聞こえてきますが、ハイパースケーラー(大規模クラウド事業者)の業績は極めて好調で、投資計画も大変アグレッシブです。これは、生成AIがマネタイズにつながっているためで、2000年代のITバブルとは状況が異なります。
当時はブロードバンドをはじめ、インターネット関連ビジネスへの期待が先行し、実際にどれほど収益化できていたのかは必ずしも明確ではありませんでした。現在は話題や期待だけではなく、需要が収益に結びついているため、実態があると感じています。
─ そうした中で、フジクラは日米両国で最大3000億円規模の投資を打ち出しましたね。
岡田 はい。最大3000億円のうち、400億円は国内での投資として決定しています。米国については、残りの2600億円を上限に、投資を検討しています。これは市況を見ながら、ステップ・バイ・ステップで実施していく考えですが、やはり、メイン市場は米国になると思います。
最近はソブリンAIと言って、各国の政府が主導する形で、自国のインフラ・データ・人材を活用して、自国のAI基盤を開発・整備する動きを強めています。こうした流れは今後、世界中で拡大していくと思います。
このため、AIデータセンター需要の現在の中心地である米国だけではなく、今後は世界中にビジネスチャンスが広がっていくと考えています。データセンター同士をつなぐインフラの増強も必要です。そこで当社の役割がさらに大きくなってくると考えています。
─ 米国以外のアジアなどの地域はどうですか。
岡田 東南アジアや豪州は需要があると思いますし、最近はアフリカのモロッコにある別の事業の既存工場内に、光ファイバーケーブルの生産設備を導入しました。
これは欧州と中東市場の需要の立ち上がりを見据えた拠点整備です。中東でも採用いただくケースが出てきましたし、アフリカ市場も見据えています。
─ 今度はフジクラの強さについて伺います。岡田さんはフジクラの強さはどこにあると考えていますか。
岡田 やはり、技術力です。
当社は海外売上比率がほぼ8割まで達していますので、世界で戦って勝ち抜いていかない限り、生き残ることができません。その源泉は何かといえば、わたしは技術力だと思っています。
わたしが社長就任以来言い続けているのは…