Windows Reportは、「Microsoft's Aurora 1.5 AI Model Goes Open Source With Smarter Weather Forecasting」において、Microsoft Research AI for Scienceが開発した地球システム基盤モデル「Aurora 1.5」がオープンソースで公開されたと伝えた。

これは従来のAuroraを大幅に拡張したAIモデルとされ、新たに代表観測面、気圧、風速、気温、湿度、降水量、放射などの22の気象変数を追加し、時間分解能を1時間単位に高め、確率的アンサンブル予測機能を提供するという。

  • Microsoft、気象予測AI「Aurora 1.5」をオープンソースで公開 引用:Microsoft

    Microsoft、気象予測AI「Aurora 1.5」をオープンソースで公開 引用:Microsoft

AIによる気象予測の精度が向上

Aurora 1.5の注目の新機能は「確率的アンサンブル予測」の追加だ。ユーザーから要望の多かった機能とされ、複数のシミュレーションを実行することで起こり得る結果の範囲および可能性を提示する。

Microsoftの分析によると、この確率的予測は評価対象の88.9%において、ヨーロッパ中期予報センター(ECMWF: European Centre for Medium-range Weather Forecasts)が提供するアンサンブル予測を上回るという。また、2024~2025年のすべての熱帯低気圧の評価においては、従来のAuroraとの比較でトラックエラー(実測からの誤差)を約3分の1に抑えることに成功したとされる。

  • Aurora 1.5によるハリケーン・ヘレンのアンサンブル予報図 - 引用:Microsoft

    Aurora 1.5によるハリケーン・ヘレンのアンサンブル予報図 引用:Microsoft

オープンソースで公開

Microsoftは研究者、研究機関、企業向けにAurora 1.5をリリースした。公共の利益に関わるパートナーに対し、それぞれの環境において予測、計画立案、気候変動対策などに活用し、実際に役立つかを検証して欲しいと呼びかけている。

なお、同モデルの生成結果にはハルシネーションが含まれる可能性がある。既存の物理計算シミュレーションを置き換える存在ではなく、補完するモデルとして活用することが望まれている。

ソースコードは「GitHub - microsoft/aurora: Implementation of the Aurora model for Earth system forecasting · GitHub」から入手可能だ。モデルに関連した論文は「Aurora 1.5: Fine-Tuning a Foundation Model for Medium-Range Ensemble Weather Prediction - Microsoft Research」から閲覧できる。