imecとASRAが車載チップレットの標準化で連携
ベルギーimecは12月16日、車載向けチップレットアーキテクチャの標準化を目的として日本の自動車用先端SoC技術研究組合(ASRA)との戦略的連携(Strategic Alignment Initiative)で合意したことを発表した。
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(左から)ASRA専務理事の川原伸章氏(デンソー)、ASRA理事長の山本圭司氏(トヨタ自動車)、imec 社長兼CEOのLuc Van den hove氏、imec EVP兼Co-COO(次期CEO)のPatrick Vandenameele氏 (出所:imec)
今回の連携で両者は、共通のチップレットアーキテクチャ仕様を検討・推進することを目指すとしており、これによりパートナー企業は、開発する技術が拡張性、相互運用性、そして幅広い採用可能性を備えているという確信を持つことができるようになるという。
共通要素を統合した公開仕様書の公開を目指す
最初のマイルストーンとしては、共通要素を統合した共同公開仕様書を2026年半ばまでに公開することを目指すとしている。
チップレット技術は、自動車のシステム設計に革命をもたらすものであるとimecは主張している。モジュール式のビルディングブロックの活用により、より強力で効率的、かつ柔軟なシステムを構築でき、コストと開発期間の削減を図ることができるようになる。自動車業界でもこのメリットを理解しており、いつチップレットを市場に投入するのかが注目されているが、チップレットの拡張性とサプライチェーンのレジリエンス強化には、各ベンダーのコンポーネント間のシームレスな相互運用性が不可欠であり、その実現には、共通のリファレンスアーキテクチャと標準化されたインタフェースが必要とされている。
imecの自動車技術担当副社長であるバート・プラクレ氏は、「チップレット・エコシステムが拡大するにつれ、規模の経済の実現による商用化の加速には、連携と業界間のコラボレーションが不可欠になる。より大きな相乗効果の追求のため、imecとASRAは2つの主要な自動車用チップレットの取り組みを統合する戦略的連携を発表した。これは自動車分野におけるチップレットアーキテクチャの標準化の調和に重要な推進力をもたらす動きである」と述べているほか、「今回の連携は市場における混乱と不確実性を軽減させ、実社会への導入を加速させることにつながるものである」と、すべての関係者にメリットをもたらすものであることを強調している。
また、ASRAの川原伸章専務理事は「車載チップレットに関する新たな要件仕様書を共同で作成・公開することを目指すこの協業は、imecのACPパートナーとASRA会員の双方に利益をもたらし、将来の業界標準化に貢献する。現在、各OEMはそれぞれ異なるパワートレイン、車種、電子プラットフォームを有しているが、チップレットアプローチにより、チップの組み合わせを通じて、電子プラットフォームに最適なSoCを提供することが可能になるため、このパートナーシップが将来の車載チップレット・エコシステムの実現につながると確信している」と、車載チップレットの共通仕様の上で各社が競争力を持つ技術開発を進める未来につながるものであることを説明している。
