フェールセーフ動作用入力ピンを搭載した8チャネルドライバ
STMicroelectronics(STマイクロエレクトロニクス)は、6つの設定可能なハイサイド/ローサイド出力と2つのハイサイド出力を備えた車載向け8チャネルドライバ「L9026」を発表した。
同製品は、HTSSOPならびに5mm×5mm×1mmのVFQFPN32という2種類の小型パッケージを用意。いずれもコントローラ故障時用のリンプホームモードと、フェールセーフ動作用に2本の入力ピンを搭載し、安全性と信頼性の向上が図られている。
ISO 26262 ASIL-Bまでのシステムレベル認定取得に対応
主にボディ・エレクトロニクスや、空調制御、燃料噴射システムなどの機器で、複数のリレーやソレノイド、LED、抵抗性負荷を駆動するための抵抗性/容量性/誘電性負荷に対応し、SPIインタフェースを活用して入力信号マッピングやPWM動作などデバイスの各種設定をレジスタに保存することができる。また、IDLE、INnピンを外部のフェールセーフ回路でOR処理することで、故障や電源電圧の低下が発生した後も、2つのドライバの動作を継続することを可能としている。
さらに、各チャネルに先進的な診断機能と保護機能を持っており、安全性が要求されるアプリケーションにおいてISO 26262 ASIL-Bまでのシステムレベル認定の容易化を図ることが可能。断線や短絡、過電流、過熱に対する保護を備えており、SPIインタフェースでリアルタイム診断を使用できるほか、電源投入時の過電流から自動的に保護するバルブ突入モードなどの機能も搭載されているため、柔軟性の向上とシステムの部材コスト削減を図ることも可能だという。加えて、バッテリ電圧が3Vまで低下するクランキング時でも動作を保証するともしている。
なお、同製品はすでに量産出荷済みで、単価は1000個購入時にHTSSOP24パッケージ品で約1.60ドルと、VFQFPN32パッケージ品で約0.90ドルとしている。