TOKIUMは5月23日、AIとプロスタッフが連携し、経理業務の自動運転を支援する「経理AIエージェント」の提供を発表した。これにより、出張手配や事前申請、突合など定型的な経理作業を削減し、2030年までに約2000万時間の経理業務を代替することを目指す。今回、第1弾として7月に出張手配エージェントの提供開始を予定している。
経理AIエージェントの概要
経理AIエージェントはAIとプロスタッフが連携し、ユーザーに代わり自律的に経理業務を実行。反復的な経理業務をAIが担い、AI自体の品質向上や企業への導入・定着サポートをプロスタッフが担う。
これまで同社は8000人以上のオンラインオペレーターが稼働するオペレーション基盤を構築し、同基盤を通じて蓄積された膨大な実務データ処理のノウハウで初期段階から実用性の高いAIエージェントの提供を可能としている。
主な特徴として、日常的に使う言葉でリクエストするだけで複数のAIが稼働して業務を自律的に行うほか、TOKIUMの既存のSaaS(Software as a Service)と連携。また、AIの出力精度を高めるために、これまで蓄積してきたヒューマンインザループ(HITL)のプロセスを組み込んでいることから、迅速に実用レベルのAIエージェントを提供することができるという。
さらに、AIエージェントの定着には人によるサポートが必要なため、同社のスキャンセンターでの物理的なデータ取り込みや、スタッフが顧客のオフィスに常駐してAIエージェントへの入力データ収集、実行監視、定着化までを支援することを可能としている。
まずは、7月に出張手配エージェントの提供を開始し、その後は社内規程などのルールに沿って承認を代行するエージェント、発注データと請求データを自動で照合して不一致の場合のみ通知する照合エージェントなどのリリースを予定している。