Microsoftは9月3日(米国時間)、「Copilot+ PCs expand availability with new AMD and Intel silicon」において、Intel Core Ultra 200VシリーズおよびAMD Ryzen AI 300シリーズを搭載したCopilot+ PCが登場すると発表した。対象のPCでは、今年11月から、Windows 11の無料アップデートを通じてCopilot+ PCの機能が利用可能になるという。

  • Copilot+ PCs expand availability with new AMD and Intel silicon|Windows Experience Blog

    Copilot+ PCs expand availability with new AMD and Intel silicon|Windows Experience Blog

現在はQualcomm Snapdragon X EliteまたはX Plusが必須

Microsoftが5月に発表したCopilot+ PCは、AI搭載マシンに最適化されたWindows PCの新しいコンセプトである。Copilot+ PCでは、Microsoft Copilotをはじめとして、自動画像生成が可能なコクリエイターや、Windows Studioエフェクト、ライブキャプションといったさまざまなAI機能がプリインストールで提供され、業務やクリエイティブ活動でAIのパワーを最大限に利用できる。

Copilot +PCは6月より発売されているが、現時点ではCPUとしてQualcomm Snapdragon X EliteまたはX Plusが必須とされており、それ以外のCPUを搭載したマシンでは動作しない。

2024年11月より無料アップデートで利用可能に

Microsoftが今回発表したのは、Copilot +PCのCPU要件を拡張し、IntelおよびAMD搭載のマシンでも利用可能にするというものだ。新たにサポート対象として追加されたのはIntel Core Ultra 200VシリーズとAMD Ryzen AI 300シリーズである。

Intel Core Ultra 200Vシリーズは2024年9月3日にIntelが正式発表した最新のプロセッサで、性能が向上した第2世代の「Intel Arc GPU」や、処理能力が大幅に向上したNPUを搭載した上で、消費電力が大幅に削減されている点が大きな特徴。9月中にも搭載製品が発売される見込みである。

AMD Ryzen AI 300シリーズは、最新設計のCPUコアとGPUコアを備え、新世代NPUを統合したノートPC向けのプロセッサである。「AI」と付いていることからも分かるように、AIの利用に最適化されている。すでに8月より各ベンダーから同プロセッサを搭載したPCが発売されている。

Microsoftによると、対象となるプロセッサを搭載したPCでは、11月からWindowsアップデートを通じてCopilot+ PCのAI機能が提供されるという。対象のPCであれば無料で利用できる。

なお、Copilot+ PCの目玉とされていたRecall機能は、現時点でまだ提供が始まっておらず、11月のアップデートで提供される機能一覧にも含まれていない。Recallは10月よりWindows Insiderプログラム向けにプレビュー版が公開される予定で、ユーザーからのフィードバックを受けながら正式リリースを目指す。