X CEOのLinda Yaccarino(リンダ・ヤッカリーノ)氏とElon Musk(イーロン・マスク)氏の間で緊張が高まっているという。マスク氏はコストを削減し、収益を増加させるようプレッシャーを強めており、役員の解雇も行われているようだ。

強まるマスク氏からのプレッシャー

Xの従業員からの情報として、ヤッカリーノ氏が6月に右腕だったJoe Benarroch氏を解雇したという。Benarroch氏は2023年にビジネスオペレーションとコミュニケーションの責任者として起用されていた。

従業員によると、Benarroch氏はXの新しいアダルトコンテンツポリシーが公になる前にポリシー変更について、顧客に伝えなかったことをヤッカリーノ氏は快く思っていなかったとのことだ。

Benarroch氏の後任として、グローバル政府担当チームを率いるNick Pickles氏が一時的に責任の範囲を拡大して、コミュニケーションにも責任を持つという。Pickles氏は旧Twitter時代からの幹部で、マスク氏の買収後も職を維持している数少ない幹部という。

マスク氏からの収益増とコスト削減のプレッシャーが強まっており、ヤッカリーノ氏は神経質になっている、という従業員の話も紹介している。ヤッカリーノ氏は今月、業績管理に重点を置くと会議で伝えたという。

なお、マスク氏と旧知の中でBoring Company CEOを務めるSteve Davis氏が、Xの財務と業績管理の見直しを行うべく4月に引き抜かれたことも、従業員からの話として報じている。ヤッカリーノ氏はDavis氏の存在を快く思っていないという話も聞き出している。

TwitterからXになり、広告を控える企業が増えたが、出稿を一時停止していたブランドの60%以上がここ数カ月で再開しているとXの幹部は語っているという。なお、一連の報道はFinancial Times(FT)紙が報じている。