ルネサス エレクトロニクスは7月19日、AMDと共同でAMDのVersalアダプティブSoC「XQRVC1902」向けとなる宇宙環境対応の電力供給リファレンスデザイン「ISLVERSALDEMO2Z」を開発したことを発表した。

同リファレンスデザインは、耐放射線製品としての試験済みの小型パッケージを採用したパルス幅変調(PWM)コントローラ、GaN FETハーフブリッジドライバ、ポイント・オブ・ロード(POL)レギュレータ、パワー/イネーブルスイッチ、パワーシーケンサなどといった耐放射線パワーマネジメントIC(PMIC)を活用することで、例えばコアとなるパワーレールコンポーネントの基板面積は名刺2枚分の大きさに相当する104cm2で済ませることが可能だという。また、最大140Aの電流を供給できる0.80Vの低コア電圧電源を含む、Versalプラットフォームで使用される各パワーレールを生成することも可能だとしている。

また、同リファレンスデザインには、回路図、部品表、PCBガーバーファイルなど、ユーザがシステムへの迅速な統合を行うために必要な設計情報がすべて付属しており、ルネサスでは、各種製品とリファレンスデザインを、7月24日~28日にかけて米国ミズーリ州で開催される「IEEE Nuclear & Space Radiation Effects Conference(NSREC)」の同社ブースにて紹介する予定だとしている。

  • AMDの宇宙用VersalアダプティブSoC向けパワーマネジメントソリューションのイメージ

    AMDの宇宙用VersalアダプティブSoC向けパワーマネジメントソリューションのイメージ