PCI-SIGは今年もSCCC(Santa Clara Convention Center)で6月13日から「PCI-SIG Developers Conference 2023(PCI-SIG DevCon 2023)」を開催。これに合わせてプレス向けに現状などの報告を行った。この内容をご紹介したい。
現状、PCI-SIGはPCI Express 6.0(PCIe 6.0)のBase Specificationをリリースし、現在はTest Specificationの策定作業を行うと共にPCI Express 7.0(PCIe 7.0)の仕様策定作業をスタートしている。
その動向であるが、まずPCI Express 6.0のTest Specificationがリリースされ、Compliance Testが開催される時期は2024年3月を予定している。またPCI Express 7.0に関してはBase Specificationのリリースが2025年、Test Specificationのリリースは2027年になると予測している(Photo01)。そのPCI Express 7.0のBase Specificationであるが、現状Version 0.3がリリースされメンバー企業によるレビューが行われているとのこと(Photo02)。
少なくとも現状ではPCIe 6.0の時と同じようにPAM4変調とFLITベースのエラー訂正という構成のままで信号速度だけ64GT/secに引き上げた形のまま進んでいるようだ。
そのPCIe 6.0の仕様をまとめたのがこちら(Photo03)。
すでに市場にはPCIe 5.0に対応したホスト及びデバイスが多数流通しているのはご存じの通りで、ここにPAM4変調とFLITによるエラー訂正を追加するだけではあるが、信号速度は変わらない(32GT/sec)といっても信号速度は倍増するから、プロセスの微細化は待ったなしだろう。
ホスト側でいえばIntelがIntel 7(実質的にはTSMCのN7相当)で実装を行っているが、AMDやArmベースのホストはTSMC N5以降のプロセスを利用しているケースが多く、そこから考えるとターゲットはTSMCのN3Eあたりになりそうな気がする(TSMC N5/N4でも実装は可能だろうが)。そうなると、実際にこれを搭載する製品が出てくるのは早ければ2024年中かもしれないが、多数を占めるのは2025年以降になりそうな気がする。
その他のUpdateとしては、PCIe 5.0/6.0 Cable Specificationsが今年第4四半期をめどに策定予定とされる(Photo04)。
PCIe CableとしてはOCuLinkがすでに策定されているが、PCIe 5.0/6.0に対応していないのと、シャーシ内部の接続用にもう少し簡単な仕様のものが欲しいという事の様だ。
ちなみに最近PCIeは自動車内部の接続にかなり色気を見せており、BrightTalkで“PCIe Technology for Long and Short Reach in Automotive Applications”なんてセミナーを公開しているほどだが、ABI ResearchによるTAMの詳細(Photo05)を見ると、まさにAutomotiveが急速に伸びており、トータルのTAMで平均年率14%ものシェア拡大が期待できるとしている。もうData Centerが一段落しているだけに、今後は自動車向けに本格的に舵を切るつもりなのかもしれない。