米バイデン大統領は3月24日(米国時間)、カナダの首都オタワにて加トルドー首相と会談し、電気自動車(EV)生産に必要な半導体に関して両国が北米で必要なものを調達し供給することを可能にする、安定した堅固なサプライチェーンの構築に向け連携を深める方針で一致したとする共同声明を発表した。
それによると、バイデン大統領は米国とカナダの企業が半導体とプリント回路基板のパッケージングに投資するよう奨励するために、国防生産法(DPA)を通じて5000万ドルを利用できるようにするという。
カナダも近く、半導体関連プロジェクトに最大2億5000万カナダドルを拠出するという。これにより、カナダは経済と国家安全保障を促進し、才能と技能訓練の機会を増やし、イノベーションを刺激し、高給の雇用と繁栄を生み出すとしている。
カナダがIBMのパッケージング事業を誘致
トルドー首相は「カナダは、国境を越えた半導体製造回廊を通じて国内の研究、開発、および製造の機会を拡大するために、IBMと覚書を締結した。この協力関係により、カナダは北米の半導体サプライチェーンにおいて、新しく拡張された高度なパッケージング機能を開発し、研究開発とイノベーションを強化し、スキルと人材開発を進め、北米北東部での国境を越えた協力を促進することで、より大きな役割を果たすことができる。IBMと協力することで、カナダは良好な雇用を確保し、経済を強化し、カナダを半導体高度パッケージング製造のリーダーとして位置づけることができる」と述べた。
なお両国は、経済と安全保障に不可欠な重要鉱物サプライチェーン構築での協力でも一致した。