ガートナージャパンは1月11日、日本国内の企業で、「ITを利用する」あるいは「IT導入に際し決定権がある」企業内個人を対象に実施した、世界的なインフレ/景気後退が日本企業に与える変化やIT投資への影響に関する調査結果を発表した。

「自社のビジネス成長にとって脅威となる外部環境要因」を尋ねた質問では、5割以上の回答者が、「グローバルなインフレ圧力」と「景気後退」を選択し、グローバルでの経済環境の変化が日本企業にも影響を及ぼしていることが明らかになった。

  • 自社のビジネス成長にとって脅威となる外部要因 (3つまで選択可) 引用:ガートナージャパン

また「現在のマクロ経済の不確実性(市場、グローバルなインフレ、利率など)に対し、経営企画やCFO/財務部門から何らかの対応を求められているか」と聞いた結果、「集中的な業務改善」「支出の削減」という2つの選択肢に回答が集中し、それぞれ回答者の52%、51%が選択する結果となった。

  • 現在のマクロ経済の不確実性に対し、経営企画やCFO/財務部門から何らかの対応を求められているか 引用:ガートナージャパン

プリンシパル リサーチャーの成澤理香氏は、これらの結果について「今回の調査はIT部門だけでなくユーザー部門からの回答者も占めているため、『支出の削減』が、必ずしもIT支出の削減につながるわけではないと考えられます。むしろ、グローバルでのインフレや円安の影響が強まる中、ITの活用により支出の削減につながる施策を積極的に取り入れようと考える企業も多いでしょう」との意見を述べている。

その一方で、IT投資に関しては「『集中的な業務改善』に該当するような短期的な投資は受け入れられやすいものの、成果が出るまでに時間がかかる戦略的な取り組みは投資を削減させたと回答している割合が、増大させた割合よりも上回っていることも明らかになっています。このことは、IT投資の優先順位に変更が起こっている可能性を示唆しており、デジタル・トランスフォーメーションのような長期的な取り組みについても、今後企業において投資の優先度が下がる可能性が考えられます」と注意を促している。