Micronはなぜニューヨーク州を選んだのか?

同社は、DRAM工場の立地としてニューヨーク州中央部を選んだ理由として、主要な高等教育機関が存在するが、優秀な卒業生が技術系ハイテク産業に従事する機会に恵まれていない点や雇用促進中の退役軍人を多数雇用できる地域であること、水やクリーンで信頼性の高い電力が容易に利用できる点などが決め手となったと説明している。

  • ニューヨーク州進出会見の様子

    ニューヨーク州進出会見の様子 (出所:Micron)

また、同社はこの計画の実施にあたって、ニューヨーク州からの助成金55億ドルと、CHIPS法による連邦補助金および税額控除を受けることで、それらを雇用の確保と設備投資に活用するとしている。さらに、クレイならびにオノンダガ郡が、Micronの新工場の実現には重要となるインフラストラクチャのサポートを行うとしているともしている。

なお、Micronでは、自社の掲げる持続可能性のコミットメントに沿って、新しいメガファブを設計および運営するとしている。具体的には、新施設では100%再生可能電力の使用を目指すほか、エネルギーおよび環境設計におけるリーダーシップ(LEED)のゴールドステータスを取得することを目指すとしている。また、新施設の温室効果ガス排出量(GHG)は、最先端の技術を使用して緩和および制御することで、2030年までに操業によるGHG排出量を42%削減し、2050年までに正味ゼロ排出量を達成するという自社のグローバル目標を達成するとしている。