携帯端末やエッジAIソリューションの開発・販売を行うFCNTとAI開発企業のArithmerは9月7日、中小企業向けにエッジAIカメラとソフトウェアでAI画像認識技術を使った検品作業を簡易に導入できる「簡易型AI検品システム」を開発、2022年度中に提供を行うことを発表した。

  • 「簡易型AI検品システム」に必要な設備(同社資料より)

    「簡易型AI検品システム」に必要な設備(同社資料より)

「簡易型AI検品システム」は、FCNTの「エッジAIカメラ」とArithmerの検品パッケージ「ArithCheck」を組みわせたソリューション。「エッジAIカメラ」は、ローカル5G及びキャリアの5G、LTE、Wi-Fiに対応、カメラ内でAI処理を行う通常機能に加えて、専用の放熱設計による熱対策が施されており過酷な環境下での安定稼働を可能とする。

  • 「ArithCheck」のAIモデル生成と運用(同社資料より)

    「ArithCheck」のAIモデル生成と運用(同社資料より)

「ArithCheck」はPCにインストールして活用する。学習用のサンプルである良品と不良品の画像をエッジAIカメラで撮影するだけの手軽な手法であとは自動でPCに画像を転送し、ソフトウェアが学習を行い、複数のAIモデルを自動生成する。検品作業は、エッジAIカメラが撮影した画像をもとにAIモデルを活用しソフトウェアが判定を行う。

  • 「簡易型AI検品システム」での検品結果の表示例(同社資料より)

    「簡易型AI検品システム」での検品結果の表示例(同社資料より)

両社は、労働力減少や高齢化などにより中小の製造現場でこそAI技術導入が求められる一方で、従来のAI検品サービスは、AIモデルの開発コストや現場で柔軟に対応できるIT人材不足などにより現実的な問題で普及が進んでいないことに言及。2022年内の提供開始を目指す。