インフィニオン・テクノロジーズは6月9日、3D Time of Flight(ToF)システムを提供するpmdtechnologiesと共同で、3Dイメージセンサ「REAL3」の第2世代となる、機能安全規格ISO26262に対応した車載用センサの新製品を開発したと発表した。

  • ISO26262に対応した新製品の3Dイメージセンサ

    ISO26262に対応した新製品の3Dイメージセンサ(出典:インフィニオン)

3Dセンサは、衝突時の被害を軽減するパッシブセーフティ性能の向上をはじめ、さまざまな車室内のモニタリングシステムにおいて重要な役割を果たしている。また、自動運転の実現にはNCAP(New Car Assessment Program)評価と同様に基準を満たすことが不可欠とされている。

今回発表された新製品は、DMS(Driver Monitoring System)などの広い視野を必要とする車載用アプリケーションに対応しており、乗員の体格や体重を正確に推定できるほか、エアバッグ展開や安全保護システムに重要となる乗員や座席の位置情報を取得可能だとしている。

その上、ドライバの注意力低下や疲労を検出するモニタリングの要件も、すべて同じカメラで満たすことができるため、セキュアな3D顔認識によるDMSを1台のToFカメラで提供可能だとしている。

また3Dデータの活用により、安全性に関する用途に加え、ジェスチャーコントロールや動きに合わせた直感的な室内照明などの機能も実現できるとしている。さらに、車載用フラッシュLiDARとしての環境認識シナリオへの使用や、ドローンなどの自律型ユースケースにおける安全適合性に基づいた隣接アプリケーションとしての使用も可能だという。

  • 製品活用イメージ

    製品活用イメージ(出典:インフィニオン)

同製品は9mm×9mmのプラスチックBGAパッケージで提供され、解像度は640px×480px、イメージサークルは4mmだとしている。これによりスマートフォンと同等のレンズサイズを実現し、さらに車載用アプリケーションにも対応可能だという。

インフィニオンは、ISO26262に準拠した新型3Dイメージセンサチップの量産を2022年末までに開始する予定だとした。