インフロニア・ホールディングス(インフロニア)とアクセンチュアは4月27日、インフラ運営業界全体のプラットフォームとなる経営モデル構築に向けて、パートナーシップの基本合意書およびビジネスプロセスアウトソーシング契約を締結したことを発表した。

同契約を通して、インフロニアのコンセッション事業、インフラ運営事業、建設事業に、アクセンチュア独自の業務知見やオフィス業務の自動化ツール群を体系化したプラットフォーム「SynOps(シノプス)」を導入する予定だ。手始めに、インフロニアを業界先端の経営モデルへと変革させる取り組みを実施する。

具体的には、データに立脚した経営の実現に向けて各種業務のDX(デジタルトランスフォーメーション)や標準化・デジタル化(自動化)を通じた社員の時間の最適化に着手する。加えて、インフラ運営事業のデータとオペレーションを統合的に管理するコマンドセンターの構築・運営 、双方の研究開発拠点の連携も実施する。

そのうえで、インフロニアがインフラ運営事業で培ったデータや知見に、アクセンチュアのAI(人工知能)やクラウドなどのデジタル技術を組み合わせることで、建設事業・インフラ運営事業全体のサステイナビリティ向上に資する業界プラットフォームの構築を図る。

同プラットフォーム構築にあたっては、カーボンニュートラル社会の実現やゼロエミッションの達成に向けて、新たなインフラ事業の創出と持続的な事業化、CO2排出量や資源再利用率などの指標へのデジタル技術活用を推進する。また、就業者の高齢化が進む建設業界における安心安全な労働環境の確保や、熟練した技能労働者から若年層への円滑な技能承継を可能とするデジタル技術も導入する。

このほか、インフロニアが施工する建設現場や、コンセッションを含めたインフラ運営事業におけるカーボンフットプリントの導入を視野に、ライフサイクル全体を通した調達改革に共同で着手する。