Samsung Electronicsが発売した折り畳みスマートフォン(スマホ)「Galaxy Z Flip 3」に搭載されているメインのCMOSイメージセンサは、SK Hynix製品(型番:Hi-1337)であることを確認したと朝鮮日報の経済版Webサイト「Chosun BIZ」が9月19日付けで報じている。
すでに、海外のいくつかのCMOSイメージセンサ専門メディアでは、だいぶ以前から噂や予測として話題に上っていたが、それを支持するもの報道である。Galaxy Z Flip 3は、海外ではすでに発売が始まっており、日本でも9月8日より予約受付が始まっている。
Hi-1337は、モバイル用に開発された画素サイズ1.0㎛の1300万画素品で、2倍ズームに対応しており、望遠、広角、フロントカメラなど、さまざまな用途に活用が可能な製品だという。同製品の生産はSK Hynix本社利川工場の300mmウェハラインで、2021年3月より量産を開始していた。
スマホに搭載されるカメラの数は、機種のグレードにもよるが、ハイエンドにもなると、リアカメラは広角、超広角、望遠、深度、マクロなどさまざまなものを搭載するようになってきている。そうしたニーズを踏まえSK Hynixも、2021年第1四半期に8Mピクセルから20Mピクセルまでの4種類の画素サイズ1.0μm製品を発表している。
SK HynixのCMOSイメージセンサシェアは2%
CMOSイメージセンサ市場のトップはソニーで、シェアは40%ほどである。2位はSamsungでシェア22%。3位は中国資本の米OmniVisionで12%、そして4位以下は1桁台となっており、後発組のSK Hynixのシェアは2%程度と見られている。
しかし同社はCMOSイメージセンサに注力する方向を模索しており、すでに東京に専門の研究所を設置し、元ソニーの社員を研究所長に据えるなど、情報収集に努め、トップグループのソニーやSamsungに追い付くことを目指している。
今回、Samsungが他社の1000万画素以上のCMOSイメージセンサを採用したということは、それだけ価格競争力や技術力が認められたことを意味すると韓国の半導体業界関係者は見ている。
なお、同社は画素サイズ0.8㎛の4800万画素品を2021年末までに発表する予定としており、今後、Samsungはじめスマホ各社のフラッグシップ機種にも売り込んでいくとみられる。