Microsoftは8月24日、「KB5005932: Windows バージョン 2004、20H2、および 21H1 の Windows 10 セットアップ更新プログラム: 2021 年 8 月 24 日」において、更新プログラム「KB5005932」のリリースをアナウンスした。この更新プログラムは、Windows 10に最新の累積更新プログラム(LCU)を適用しようとした際に、「PSFX_E_MATCHING_BINARY_MISSING」というエラーメッセージが出てインストールを完了できないという問題に対処するものである。

  • KB5005932: Windows バージョン 2004、20H2、および 21H1 の Windows 10 セットアップ更新プログラム: 2021 年 8 月 24 日

    KB5005932: Windows バージョン 2004、20H2、および 21H1 の Windows 10 セットアップ更新プログラム: 2021 年 8 月 24 日

最新の累積更新プログラムがインストールできない問題は、2021年5月25日にリリースされた「KB5003214」、および同6月21日にリリースされた「KB5003690」を適用した一部のWindows 10 2004、20H2、および21H1で発生していた。これらの更新プログラムを適用した後で、「KB5004945」(同7月6日リリース)などの累積更新プログラムをインストールすると、「PSFX_E_MATCHING_BINARY_MISSING」というメッセージが出てインストールが失敗することがある。問題の詳細は次のサポートページにまとめられている。

  • 一部のデバイスは、KB5003214 (2021 年 5 月 25 日) と KB5003690 (2021 年 6 月 21 日) をインストールした後、新しい更新プログラムをインストールできません

    一部のデバイスは、KB5003214 (2021 年 5 月 25 日) と KB5003690 (2021 年 6 月 21 日) をインストールした後、新しい更新プログラムをインストールできません

Microsoftによれば、この問題は、古いリソースレコードを削除するために自動的にクリーンアップが行われたデバイスで発生するという。クリーンアップが行われると最新の累積更新プログラムが「Permanent(永続)」としてマークされる。その結果、KB5003214またはKB5003690がアンインストールできなくなり、将来の累積更新プログラムもインストールできなくなるとのことだ。

この問題の解決方法としては、上記のサポートページを参考にしてインプレース・アップグレードを実施することが推奨されている。この問題が発生したデバイスが30日以上オンラインだった場合、Windows Update Medic Service(WaaSMedicSVC)が自動的にインプレース・アップグレードを実行するという。それ以外に手動でインプレース・アップグレードを行うこともできる。ただし、ARM64デバイスの場合、今回リリースされたKB5005932が適用されている場合にのみインプレース・アップグレードが可能とのことだ。