日立製作所(日立)、三井住友銀行、Polskie Sieci Elektroenergetyczne(ポーランド・パワーグリッド社)、ENERGA-OPERATOR(エネルガ・オペレータ社)、およびEnerga OZE S.A. (エネルガ・リニューアブルエナジー社)の5社は7月8日、昭和電工マテリアルズと推進していた、ポーランドにおけるスマートグリッド実証事業を6月30日に完了したと発表した。

スマートグリッドとは、電力の流れを供給・需要の両側から制御し、ITでリアルタイムなエネルギー需要を把握して効率良く電気を送電する仕組みのこと。同実証事業は、ポーランドにおける再生可能エネルギー比率の引き上げに向けた風力発電の大量導入のため課題となる送電系統の設備の更新や増強、ならびに容量不足の解消を目的として実施された。

日立は、ポーランド・パワーグリッド社に納めた系統安定化システムの効果検証を進め、実証運転を完了し、実運用を2020年9月30日に開始した。また、日立と昭和電工マテリアルズは、エネルガ・リニューアブルエナジー社のビストラ風力発電所に納めたハイブリッド蓄電池システムの効果検証を進め、実運用を2021年4月初旬に開始している。

系統安定化システムについては、ポーランドの北部電力系統を実証範囲として、自然災害などに起因した系統事故発生時における送電系統への負荷解消に向けた実証を行った。具体的には、リアルタイムの系統状況をもとに、系統事故発生を想定したシミュレーションによる最適な対策の立案と、系統事故発生時における風力発電の自動抑制など、制御方法の検証を行った。同時に、系統事故時に備えて確保している送電容量の余力を、通常時に有効に活用することで再生可能エネルギーの接続可能量を引き上げる検証も実施。

ハイブリッド蓄電池システムについては、ポーランド北部グダニスクのビストラ発電所に設置し、風力発電による発電量の短期的な変動に備えた送電容量の確保や、需給バランスを踏まえた送電容量の調整について検証を行ったとしている。

両システムは今後も引き続きポーランド国内の送電系統の高度化に向けて活用される予定だ。