LG Innotekは3月3日、次世代Wi-Fi技術であるWi-Fi 6E(Wi-Fi 6E(6th Generation Extended)を活用した「車載用Wi-Fi 6Eモジュール」を開発したと発表した。

同モジュールは、車両内外の近距離無線通信を可能にする通信モジュールとして、運行情報、マルチメディアコンテンツなどを制御する車載インフォテインメント(IVI:In-Vehicle Infotainment)システム、内部スマート機器および外部共有器をつなぎ、従来のWi-Fi 5と比べ3倍速いデータ転送速度1.2Gbpsでデータのやり取りを可能にするとしている。

モジュールには通信チップ、RF回路など200個以上の部品が搭載されており、自動車内外に複数用いることで、搭乗者はWi-Fiを活用してスマートフォンの映画やゲームなどを車載ディスプレイなどに接続して楽しんだり、ナビゲーションなどのソフトウェアを簡単にアップデートしたりすることができるようになるという。

また、数人が同時にアクセスしてもバッファリングや切断現象がないように、密集度の高い車両内部で通信干渉が起こらないように設計をしたとするほか、-40℃~+85℃の温度範囲での動作を可能としており、すでにAEC(Automotive Electronic Council)の信頼性認証も取得済みだとしている。

なお同社は現在、2022年の製品商用化を目指し、韓国のほか、北米 ・欧州・日本・中国といったグローバルの自動車部品メーカーに向けたプロモーション活動を進めているとしているほか、車載用Wi-Fi 6Eチップを受託製造したInfineon Technologiesと協力してマーケティング活動を進めていくとしている。

  • 車載用Wi-Fi 6Eモジュール

    LG Innotekが開発した「車載用Wi-Fi 6Eモジュール」