シュナイダーエレクトリックは10月5日、幅広い容量帯を提供可能な三相UPS「Galaxy VS」を発表した。内部冗長機能を備えたモジュール型三相UPS Galaxy VSは、従来型の企業内オンプレミス設備や中小規模データセンターにおけるITサーババックアップ用途だけでなく、IIoT化が進む生産工場などにおいてもIT機器や生産設備を含めた電源をサポートし、日本での提供開始は11月上旬を予定している。

  • 「Galaxy VS」

    「Galaxy VS」

近年、大規模自然災害や感染症リスクに備えるためにあらゆる設備にBCP対策が求められており、これまで積極的な対策が進んできたIT設備環境に加え、近年需要が高まっているのが日本でも早期にIIoT化が進んできた、生産現場や流通拠点などの電源管理だという。

新製品はモジュール形式を採用することで、故障から復旧までの時間を最小化し、内部冗長機能により万が一の故障時も負荷設備を保護することができるほか、同社独自のECOnversion(イーコンバージョン)モードにより電源効率を最大99%まで高めることができ、設置面積は従来機種とほぼ同等ながら容量を最大5倍に拡張し、ダウンタイム削減やシビアなコスト管理が求められる製造現場などで、電力使用量の削減や設置面積の最小化が図れるとしている。

また、蓄電池としてリチウムイオンバッテリーを選択可能。これまでの鉛電池と比較し期待寿命が2~3倍に伸び、最大15年間の使用が可能。停電時においても最大6時間程度のバックアップが可能なためBCP対策に有効なことに加え、グローバル共通モデルのため日本国外へ輸出される場合においても現地の同社社員が保守サポートに対応する。

さらに、同社が提供するクラウドベースのITファシリティー監視プラットフォーム「EcoStruxure IT」にも対応しており、遠隔監視による効率化・コスト削減が可能。

そのほか「EcoStruxure IT Expert」はクラウド経由でインフラ設備の稼働状況や環境情報、セキュリティ情報などのデータを収集し、監視や管理をリモートで行うことができ、少ない人員でもITインフラの運用・管理が可能なことに加え、ITインフラ設備を同社のエキスパートが24時間365日遠隔監視するサービス「EcoStruxure Asset Advisor」も提供しており、現場にITの専門家がいない拠点にも対応するという。