NECとシンガポールでNTTなどが出資する特定目的会社であるOLLは8月21日、シンガポール、マレーシア、ミャンマー、タイ、インド(ムンバイおよびチェンナイ)を結ぶ大容量光海底ケーブル敷設プロジェクト「MIST」のシステム供給契約を締結した。

  • 光海底ケーブル「MIST」のルート図

    光海底ケーブル「MIST」のルート図

MISTは、総延長距離約8100kmで最新の光波長多重伝送方式を採用し、設計容量は毎秒216Tbps以上となり、ケーブルは2022年末の完成を目指している。アジア地域では、データセンターの増加やモバイル・5Gサービスの普及、SNS・Eコマース・企業向けクラウドサービスの拡大など、デジタルへの投資が加速しているという。

NECは、海底ケーブルシステムを延べ30万kmを超える敷設実績があり、特に日本を含むアジア・太平洋地域で強みを有しているほか、陸上に設置する光伝送端局装置・光海底中継器・光海底ケーブルなどの製造、海洋調査とルート設計、光海底ケーブルシステムの据付・敷設工事、訓練から引渡試験まで、すべてをシステムインテグレータとして提供している。なお、日本で唯一、深海8000メートルの水圧に耐えられる光海底ケーブルを製造可能なNECの子会社である株式会社OCCが、ケーブルの製造を担当している。